「消費者教育の役割は大変重要」 18歳成年引き下げで文科相

 今年4月に改正民法で成年年齢が20歳から18歳に引き下げられ、保護者の同意がなくても契約ができるようになることを踏まえ、末松信介文科相は2月4日の閣議後会見で、消費者被害を防止するために「教育が果たす役割は大変重要だ」と述べ、近く18歳を迎える高校生に対し、新学習指導要領での消費者教育に関する指導をいっそう充実させていく方針を改めて強調した。

閣議後会見で消費者教育の重要性を指摘する末松文科相

 末松文科相は成年年齢の引き下げについて、「若者の積極的な社会参加を促し、社会を活性化するという重要な意義を有するものだが、若者が1人でも契約を結べるようになることから、消費者被害の拡大も懸念されている」と指摘。「教育を通じた若者の能力向上が特に重要な取り組みだ」と訴えた。

 文科省は成年年齢の引き下げを見据え、2018年度に高校に入学した生徒からは、今年度からの新学習指導要領への移行を待たず、前倒しで契約の重要性や消費者保護の仕組みなどの指導を充実させるよう求めてきた。また、消費者庁の教材「社会への扉」は本編のほかに教師用解説書、教師用研修動画も作成されており、教員の指導力向上が目指されている。

 末松文科相は「4月からは(新学習指導要領での)新しい必履修科目である公共、そして家庭科で、いっそう充実した教育を進める」と述べ、「4月の法律施行後も、こうした消費者教育の取り組みを着実に進め、若者が消費者被害を受けることがないよう、対策を強化していきたい」と語った。

 1月7日には首相官邸で成年年齢引き下げに関する関係閣僚会合が開かれており、岸田文雄首相は会合での意見交換を踏まえ、「教育を通じた若者の必要な能力の向上」「広報・啓発を通じた幅広い世代への浸透」「関係業界への働き掛けを通じた適切な配慮の確保」の必要性を指摘していた。

 今月10日には、文科省による「消費者教育フェスタ」が開催される予定で、文科省・消費者庁からの説明や、実践事例の報告、グループディスカッションなどが行われる。

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