海洋プラスチック問題で 日本とASEANの子どもがシンポ

 世界的な環境問題となっている海洋プラスチックごみの問題について、日本と東南アジアの子どもたちが話し合う「Marine Plastic Education Symposium(海洋プラスチック教育シンポジウム)」がこのほど、オンラインで開かれた。子どもたちは海洋プラスチックごみについて学んだことや、自分自身が取り組んでいる活動などを発表。海洋プラスチックごみの専門家も交えてディスカッションした。

日本とASEANの子どもたちが海洋プラスチックごみの問題について話し合ったシンポジウム(Zoomで取材)

 シンポジウムは、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国と日本政府の協定によって設立された国際機関「日本アセアンセンター」が主催。同センターでは昨年秋から、広島県とASEAN加盟国の小学校と高校で、海洋プラスチックごみの問題に関するオンライン授業「広島アセアン・エコスクール」に取り組んでおり、この日のシンポジウムでは授業を受けた小学生や高校生が、授業を通じて学んだことや関連した探究学習の成果などを報告し合った。

 広島なぎさ高校2年の森岡崇成さんは、地元の名産であるカキの養殖に着目し、カキの養殖が行われている場所と、プラスチックごみが漂着しやすい場所が重なっていることを調べた。森岡さんは、海洋プラスチックごみの6割は漁業が由来のものだとした上で、「海洋プラスチックごみの問題は、どの国でも起きている。漁業者も硬質プラスチックへの転換を考えているが、コストがかかる。この問題は思っていた以上に深刻だ。現状を解決するために何ができるか考えたい」と話した。

 また、広島県立祇園北高校2年の倉橋大地さんは、広島市内を流れる太田川で行った水質調査で、マイクロプラスチックが見つかったことをきっかけに、GPSを使ってマイクロプラスチックが川から海へどのように流れていくかを明らかにしたことを報告。「これからも広島の海のごみを効率よく回収するための研究、清掃、広報活動に取り組んでいきたい」と力を込めた。

 ASEANからはフィリピンやマレーシア、インドネシアの学校の小学生や高校生、教員らが参加し、エコスクールの授業を受けて、どんな取り組みを始めているかをビデオメッセージなどで紹介。マレーシアの高校生は「授業の一環で、私たちが日常生活でどれくらいプラスチックを使っているかを記録し、実感することができた。生活の中でのプラスチックの量を減らしたいと、学校の売店でレジ袋を使わないと決めたり、ペットボトルのリユースを考えたりするようになった」と話した。

 シンポジウムには海洋プラスチックごみの問題に取り組む専門家らも登壇し、子どもたちからの質問に答えたり、海洋プラスチックごみの現状や世界各国の取り組みなどを解説したりした。

あなたへのお薦め

 
特集