スポーツ基本計画を総会で議論 部活動の検討を明記

 スポーツ審議会は2月14日、第30回総会をオンラインで開き、来年度から5年間のスポーツ施策の基本方針をまとめた、第3期スポーツ基本計画の答申素案について議論した。答申素案では2023年度からの運動部活動の地域移行を視野に、大会の見直しや学習指導要領上の位置付けをはじめとする部活動の仕組みを、適切なものとするよう検討すると明記。第3期計画は修正を加えた上で、次回総会で答申し、今年度中に政府として閣議決定される。総会では、室伏広治スポーツ庁長官が、現在開催中の冬季オリンピック北京大会で規定違反や判定について議論が起こっているとして、第3期計画で法的な側面から選手をすぐにサポートできる体制を整えることを提案した。

 これまでスポーツ基本計画部会を中心に検討されてきた答申素案は、中長期的なスポーツ政策の方向性や第3期計画における新たな視点などを示した第1部と、今後、具体的に取り組むべき施策と目標を整理した第2部に分けて構成。新型コロナウイルスの感染拡大や、コロナ禍で開催されたオリンピック・パラリンピック東京大会を通じてスポーツの価値は高まっているとし、スポーツを「する」「みる」「ささえる」に加えて、①スポーツを「つくる/はぐくむ」②「あつまり」、スポーツを「ともに」行い、「つながり」を感じる③スポーツに「誰もがアクセス」できる――の3つの視点を新たに加えた。

 また、昨年12月に公表された21年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」で、コロナ禍による子どもの体力低下が指摘されたことを受けて、学校教育における体力向上の取り組みや地域のスポーツ機会の拡充に関する記載を大幅に加筆。施策目標に、体育の授業を除く1週間の総運動時間が60分未満の小中学生の割合を、21年度と比べて半減することや、新体力テストの総合評価がC以上である割合を、小学生で80%以上に、中学生で85%以上に引き上げることを掲げ、障害があることを理由に体育の授業を見学している児童生徒が共に学べる学習プログラムの開発や、小学校高学年での体育専科教員の配置促進などを施策として打ち出した。

 さらに、23年度から休日を中心に段階的な地域移行が予定されている運動部活動を巡っては、スポーツ庁の「運動部活動の地域移行に関する検討会議」が、22年の可能な限り早期に提言を取りまとめる方針であることを踏まえ、運動部活動の着実な地域移行に向けて、大会の在り方を見直すとともに、国として学習指導要領や地域スポーツ環境の在り方といった部活動に関する仕組みについて、適切なものとなるよう検討することなどを明記した。

 総会の終盤で室伏長官は発言を求め、冬季オリンピック北京大会のスキージャンプ混合団体で日本の高梨沙羅選手がスーツの規定違反で失格となったり、スノーボードの平野歩夢選手の採点を巡って議論が起こっていたりしていることを踏まえ、こうした問題が生じたときに、すぐに法的な支援ができる体制を整備する必要性を指摘。第3期計画に盛り込むことを提案した。

 これについて、スポーツ基本計画部会の部会長を務めた大日方邦子会長代理(日本パラリンピアンズ協会会長)も「ルールの透明性について、私も一競技団体の者としてパラリンピック北京大会に行くが、大変大きな責任があり、気を引き締めていきたい。やはり、リーガルサポートといったことについては、今後ご検討いただくことをお願いしたい」と述べた。

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