自宅学習か登校かを児童生徒が選ぶ「ハイブリッド型」 大阪で広がる

 大阪府内の小中学校で、登校か自宅学習かを児童生徒が自由に選べる「ハイブリッド型」の授業の導入が広がっている。

 枚方市では、市立の64小中学校全校で3学期の1月20日から、一斉にハイブリッド型授業が始まった。児童生徒は登校するか、自宅学習するかのどちらかを選ぶことができる。

 授業では、自宅にいる子どもたちがタブレット端末を通して積極的に発言したり、グループ学習で子ども同士が話し合ったりできるなどの工夫もされている。オンラインでは対応が難しい体育などの実技は、登校再開後に補習を行う。同市が子どもたちに配布しているタブレット端末は通信機能を備えており、Wi-Fi環境がない家庭でも困らないという。

 同市教委では、3学期に入って受講状況を調査した。その結果、1月20日~2月4日の期間にオンライン授業を受けた児童生徒の割合は、最も多かった小学校で13.0%(2月3日)、中学校では19.4%(同4日)に上った。同期間中の延べ受講者数は小中合わせて3万9450人だった。

 同市教委は「新型コロナという未知の課題に対して、学校現場は非常に厳しい状況にあるが、市では誰一人取り残さないを目標に取り組みを進めている。ハイブリッド型授業はあくまでも臨時的な措置。実際に登校して授業を受けることにはかなわない要素もたくさんあるが、少しでも教育効果を高めることについて、今後も引き続き検証を重ねていきたい」と話す。

 ICT教育への取り組みが大阪府では最も早かった自治体の一つの箕面市でも、新型コロナ感染拡大のもとでオンライン授業が盛んだ。同市がタブレット端末を小中学校の児童生徒に配布し、オンライン授業をスタートさせたのは2018年。以来、試行錯誤を重ねて新しいソフトの導入などを重ねてきた。

 同市教委によると、昨年9月に新たな学習支援ソフトを導入し、オンライン上でプリントの配布や回収ができるようになった。子どもたちはプリントを端末の画面上で解いたり、教職員がオンライン上で添削したりすることができる。また児童生徒がタブレットに書き込んだ回答を、教室の電子黒板に表示して、それをクラス全体で話し合うこともできる。同市教委は「新しいソフトの導入によって、家庭でも学校と同じように授業を受けられるようになった」と話す。

 同市が調べたところ、昨年8月26日~12月24日の間で延べ1万2966人がオンライン授業を受けた。同市内の小中学校の児童生徒は約1万3000人。「おおむね子どもたちが1回はオンライン授業を経験した計算になる」(同市教委の担当者)という。

 同市では、新型コロナの感染が拡大している状況を踏まえ、受験を控えていたり基礎疾患のある家族がいたりして、登校に不安を感じている子どもたちにもオンライン授業を認めている。臨時休校などに伴い、やむを得ず学校に登校できない児童生徒への補完的手段というこれまでの位置付けから、さらに積極的にオンライン授業を推進する方針だという。

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