学校教育情報化推進計画、4月に初策定へ 文科省が骨子案

 文科省は2月28日、学校教育情報化推進専門家会議を書面開催し、国が初めて策定する「学校教育情報化推進計画」の骨子案を示した。今後の学校教育の情報化の方向性について、①児童生徒②教職員③環境④組織――の4つの観点から整理。技術革新のスピードが速いICT分野の特性を踏まえ、3年をめどに見直す案を示した。委員からの意見を書面で募った上で、4月に学校教育情報化推進専門家会議の第2回会合を開き、その後速やかに計画を策定する。

 「学校教育情報化推進計画」は、学校教育の情報化の推進に関する法律に基づき、国が今回初めて策定するもので、同法で努力義務とされている各自治体が策定する計画の参考となる。骨子案では、現状の課題や文科省・デジタル庁の計画などを踏まえ、①ICTを活用した児童生徒の資質・能力の育成②教職員のICT活用力の向上と人材の確保③ICTを活用するための環境整備④ICT推進体制の整備と校務の改善――を基本方針とした。

 これらの方向性を実現するための施策として、①児童生徒については▽ICTの効果的な利活用の推進▽情報モラル▽健康面への配慮▽プログラミング教育▽いじめ、自殺、不登校などの対応の充実▽障害のある児童生徒の教育環境の整備▽相当の期間、学校を欠席する児童生徒に対する教育の機会の確保▽日本語指導が必要な児童生徒の教育の充実――といった、多岐にわたる内容を盛り込んだ。

 ②教職員については、研修の充実と活用実践事例や指導資料の作成・周知など資質の向上に取り組むとともに、ICT支援員など専門人材の確保を進めるとした。また、来年度から高校で共通必履修科目「情報Ⅰ」が新設されることも踏まえ、高校の情報科担当教員の確保を進めることも明記した。

 ③環境の整備に関しては、GIGAスクール構想で整備された端末について「今後の持続可能な整備の戦略を検討する」としたほか、ネットワークや指導者用端末、高校の端末整備などの課題に対し、解決に向けて一つずつ取り組むとした。また、教育データの利活用や、2024年度に向けたデジタル教科書に関する制度の見直しなども進めるとした。

 ④組織に関しては、学校設置者が専門人材の配置など、学校現場を支える体制の構築を進めることとし、学校では特定の教職員に負担が偏ることがないよう、管理職の責任で適切な校務分掌や校内の連携体制の構築を行うとした。また、書類作成や情報共有、採点・集計作業などをデジタルの活用で効率化することなども記載した。

 今回の計画では今後5年間に取り組むべき施策の方向性について示すが、技術革新のスピードの速さを考慮し、策定から3年後をめどに見直しを行い、次期計画を策定することとしている。文科省は委員の意見を踏まえて今回の骨子案の修正などを行い、4月の会合で計画案を示す予定。

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