GIGAスクール2年目の端末活用方針 文科省が3月通知へ

 文科省は2月25日、「GIGAスクール構想に基づく1人1台端末の円滑な利活用に関する調査協力者会議」の第5回会合で、今後のICT環境の活用に関する方針について、3月初旬をめどに全国の教育委員会などに通知することを明らかにした。多くの学校が1人1台環境で2年目を迎えるにあたり、「ICT環境を積極的に活用する中で一つ一つの課題の解決を図りながら、不断の改善に取り組むことが重要である」として、端末やサービスの機能を制限するのではなく、積極的に活用する中で課題の解決を図るという考え方を強調した。

オンラインで行われた「GIGAスクール構想に基づく1人1台端末の円滑な利活用に関する調査協力者会議」の第5回会合(Zoomで取材)

 通知ではまず、活用の前提となるICT端末・通信環境の整備や、年度更新作業の手順・役割分担、クラウド環境・アカウントの取り扱いのほか、視力や姿勢、睡眠など健康面への配慮、家庭への持ち帰り時の環境作り、非常時の端末の持ち帰りに関する準備など、運営支援において必要な取り組みをまとめた。

 また「ICTを活用した学びを推進するためには、学校現場を支える体制の構築が必要」として、学校設置者がICT支援員などの専門人材の配置などの支援体制を作ることや、情報担当者など特定の教職員に負担が偏ることのないよう、管理職の責任で適切な校務分掌や校内の連携体制を構築するよう要請した。

 学習指導に関しては、「特定の教科等のみでの活用にとどまらず、日常的にICTを学習に活用する」「ICTを活用することそのものが目的化してしまわないよう留意し、これまでの実践と適切に組み合わせて有効に活用する」と、積極的な活用を促した。同時に、端末やサービスの機能制限は「フィルタリングやネットワーク機能の設定を適切に行いながら、真に必要な場合にのみ、限定的に行うべき」との考えを強調した。

 さらに、ICT活用は「教師の授業力と相まって、その特性・強みを生かされるツール」だとして、各教委や学校で研修を充実することや、管理職・主幹教諭・情報担当教職員などの役割に合わせた研修計画を立てること、教師が時間や場所を問わず学べるよう、オンラインでの研修を充実させることが望ましいとした。

 今回の通知には、今後の活用を円滑に進めるためのチェックリストを盛り込み、▽活用の前提となるICT環境の整備▽運営支援▽学習指導等支援――のさまざまな場面で、学校設置者・学校・事業者に求められるタスクを整理した。チェックリストには「作業分担チェック欄」を設け、対応に抜け漏れがないか確認できるようにした。

 文科省は25日の会合で委員から出た意見などを踏まえ、通知内容について表記などの微修正を行った上で、3月初旬をめどに教育委員会などに通知するほか、文科省のウェブサイトでも公開するとしている。本協力者会議は当初、ガイドラインなどの形での報告を想定していたが、今回の通知・チェックリストを成果物として報告する。現時点での通知・チェックリストは同協力者会議の資料として、文科省のウェブサイトで公開されている。

「学校におけるICT環境の活用チェックリスト」で示された項目
1.活用の前提となるICT環境の整備
2.運営支援
(1)端末運用の準備
(2)クラウド環境・アカウント(ID)の取り扱い
(3)健康面の配慮
(4)持ち帰った端末等のICTを活用した自宅等での学習
(5)組織体制の整備
(6)校務の情報化の推進
3.学習指導等支援
(1)日常での活用促進
(2)安全・安心な端末活用
(3)研修の実施
(4)特別な配慮が必要な児童生徒に対するICT活用

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