いじめ相談に弁護士が無償相談へ 埼玉県坂戸市教委

 小中学校の教育現場で起きるいじめや不登校の相談窓口として、保護者や児童生徒が弁護士に直接、無償で相談できる制度を、埼玉県坂戸市が今春からスタートさせることが、3月1日までに分かった。学校や教育委員会から委嘱された弁護士が教員らに法的アドバイスをするスクールロイヤーを取り入れた自治体はすでにあるが、弁護士が保護者らに会って相談に乗るケースは全国でも珍しい。

 坂戸市教委によると、弁護士への無償相談は、従来から取り組んできた「不登校解消事業」の一環として新年度予算案に盛り込んだ。同市では、これまでも児童生徒のいじめや不登校の相談に乗る「さわやか相談員」を小中学校に配置するなどしてきたが、「さらに相談窓口を増やし、効果的な対策をとるために新規に取り組むことにした」(学校教育課)という。

 同市が委嘱する弁護士は、法律相談のほか、いじめの調査や学校との調停、教員への指導などにも当たるという。委託料は新年度の不登校解消事業費2030万円に含まれ、初年度は66万円を計上。「まだ予算額が小さいので、まずやってみなければ分からないところがある。最初は各学校などを通して相談件数を調整して臨むことになりそうだ」(同課)としている。

 埼玉県教委が2019年度に実施した調査では、同県内の小中高校のいじめの認知件数は2万2901件。18年度は1万8259件で、前年度比25.4%増加した。中でも小学校の増え方が著しい。同県教委では「とりわけ坂戸市に問題が多いというわけではないが、県内に先行例はなく画期的な取り組みといえる」と話している。

あなたへのお薦め

 
特集