公立特別支援学校の教室不足、3740教室に 都市部で増加

 文科省は3月1日、公立特別支援学校における教室不足の状況についての調査結果を公表した。昨年10月1日時点で、全国で3740教室の不足が生じており、前回2019年の調査と比較すると大阪府や東京都など都市部を中心に増加し、全国的には578教室増えていることが分かった。

各都道府県の教室不足数

 今回の調査では、▽児童生徒の増加に伴う一時的な対応をしている教室数▽そのうち授業の実施に支障が生じており、今後整備が必要と判断している教室数▽今後必要が見込まれることから、新たに整備を希望する教室数▽教室不足数――などについて調べた。

 児童生徒の増加に伴う一時的な対応をしている教室数は7125教室。そのうち、授業の実施に支障が生じており、今後の整備が必要な教室数は2860教室、今後新たに整備を希望する教室数は880教室となり、それらを合計した教室不足数は全国で3740教室に上った。

 一時的な対応としては特別教室の転用や、教室の間仕切りをしている学校が多いが、このうち24年度までに解消が計画されているのはわずか969教室と、26%ほどしか見込みがないことも判明した。

 学校種別に見ると、小学部が1283教室、中学部が752教室、高等部が812教室、特別教室などが893教室だった。19年の前回調査より減少しているのは栃木県や静岡県など21道県、増加しているのは東京都や大阪府など23都府県、増減なしが3県だった。

 同省は教室不足の解消に向けて、公立特別支援学校の新増築などの施設整備に対し、優先的に国庫補助を行っている。また、既存施設を特別支援学校に活用する際の改修事業についても、20年度から24年度までを集中取り組み期間として、国庫補助率を3分の1から2分の1に引き上げている。

 また、教室不足の解消に向けて集中的に取り組むための計画が策定されているのは、東京都や大阪府など37都道府県。集中取り組み計画を策定していない一部の府県教委に対しては、来年度末までに速やかに策定するよう要請し、すでに策定している自治体には着実に実施するよう求めている。

 同省の担当者は、東京都や大阪府など、都市部で増加率が高いことについて、「想定よりも児童生徒数が増えたり、既存施設を活用するための用地取得が都市部だと難しかったりすると聞いている。また、設置基準が策定され、各自治体でより詳細にカウントしたことも反映されているようだ」と説明。

 今後について、「国庫補助率を引き上げたり、集中取り組み期間を設けたりするなどの対策をとっているが、解消のめどが立ったとは言えない。増加率の高い自治体には直接出向き、しっかりと現状を把握した上で、フォローアップや連携を強めていきたい」と強調した。

あなたへのお薦め

 
特集