コロナ禍に教員研修もオンライン併用型に変化 文科省調査

 コロナ禍において、ほとんどの自治体が校外研修の実施方法を変更し、オンラインを併用するなどの対応をとっていたことが3月2日、文科省が発表した2020年度「教員研修実施状況調査結果」で明らかになった。また学校における働き方改革が進められる中、初任者研修、中堅教諭等資質向上研修ともに実施時間が年々減少しているが、今回の調査でも全ての学校種で前年度よりも減っていることが分かった。特に初任者研修における校外研修の年間指導日数は大幅に減少しており、働き方改革に加え、コロナの影響が浮き彫りになった。

 今回の調査期間である20年度は新型コロナウイルスの感染拡大が始まった時期にあたり、コロナ対応に追われる学校現場の多忙化に配慮し、調査項目を減らして行われた。

 コロナ感染拡大防止による校外研修の実施方法について、初任者研修では都道府県、指定都市、中核市、複数の自治体による広域連携地区の合計127教委のうち、126教委が「変更した」と回答した。その変更内容は「オンラインのみ」が4教委、「集合型とオンラインの併用」が89教委、「その他」が33教委だった。

初任者研修の校外研修実施方法の変更内容

 「その他」の具体例は、「9月下旬までは集合型研修を見合わせ、レポート提出などの代替研修とした。9月下旬以降は、人数を少なくして集合型研修を実施した」「集合型研修の一部を同じ内容で複数回行い、受講人数を減らして実施した」「オンデマンドウェブ研修による報告書提出と、指導主事と1対1で行う研修、指導主事が学校に訪問して行う訪問型研修をミックスして実施した」などだった。

 同じく、中堅教諭等資質向上研修では、127教委のうち、119教委が校外研修の実施方法を「変更した」と回答。変更内容は「オンラインのみ」が14教委、「集合型とオンラインの併用」が70教委、「その他」が35教委と、初任者研修と比較してオンラインのみでの対応が多かった。

 「その他」では、「授業VTRをもとに協議する内容に変更した」「校外研修を予定していた内容を、校内研修に変更して実施した」「校外研修のうち、社会体験研修を『所属校または地域での実施可能な奉仕活動の実践およびレポート提出』に代替措置を可能とした」などの具体例が挙げられた。

 初任者研修の実施状況について見ると、初任者1人にかける校内研修の週間指導時間の平均は▽小学校 7.3時間(前年度比0.2時間減)▽中学校 7.3時間(同0.2時間減)▽高校 7.6時間(同0.1時間減)▽特別支援学校 7.4時間(同0.4時間減)――だった。

 また、特に校外研修の年間指導日数の平均については、▽小学校 14.3日(前年度比2.6日減)▽中学校 14.3日(同2.6日減)▽高校 14.8日(同2.5日減)▽特別支援学校 14.3日(同2.7日減)――と大幅に減少しており、近年の働き方改革の取り組みに加え、コロナ禍が大きな影響を及ぼしていることが分かった。

 中堅教諭等資質向上研修でも、研修の実施日数の平均が▽小学校 20.4日(前年度比1.1日減)▽中学校 20.4日(同1.1日減)▽高校 19.4日(同1.9日減)▽特別支援学校 19.0日(同1.6日減)――と、全校種で減少していた。

 同省の担当者は今後について、「コロナ禍の影響や学校における働き方改革を踏まえて、さらなる研修の精選やオンラインを活用した研修の充実など、効果的・効率的な研修の実施を促進していきたい」と話している。

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