N高が教職員体制など報告 文科省の通信制高校有識者会議

 通信制高校を巡る時代の変化に応じた教育方法や、学習支援体制の在り方を検討している文科省の有識者会議はこのほど、オンラインで第6回会合を開き、広域通信制高校N高校の取り組みについてヒアリングした。委員からは、全国で1万7000人以上の生徒が在籍する同校の教職員体制に関して質問が寄せられ、分業化やデータ化など同校の工夫が明かされた。

有識者会議で報告するN高の奥平校長

 会合では同校の奥平博一校長らが登壇し、取り組みを報告した。まず教科学習は、タブレットを活用した映像学習がメイン。生徒は5~10分ほどの映像を受講した後に、確認テストやレポートを重ね、習熟を図っている。同校ではこれに加え、今年度からVRを活用した授業にも着手。生徒はバーチャルな空間で実験を行ったり、世界中の名所や歴史遺産に触れたりなど、リアルな教室でも体験できない環境の下で学びを深めているという。

 一方で、スクーリングも重視するのが同校の特徴。生徒は原則2年生で沖縄県にある本校を訪れ、地元の文化や産業、人々に触れる特別活動や対面の授業を受ける。また職業訓練も対面で実施しており、刀づくりや酪農家など全国各地の事業者のもとを訪れ、貴重な体験を重ねているという。

 委員からは、1万7000人以上の生徒を抱える同校がどのように人員整備し、教育の質を担保しているかについて質問が寄せられた。

 同校では昨年5月時点で、教員免許を持った教員が164人、部活動など課外活動を担当する教職員が134人と、計300人近くの教職員が在籍。分業化とデータ化の2本柱で学校を運営し、教職員の負担軽減と教育の質の担保を図っているという。

 例えば教員の役割を、担任業務を担う者、授業実践を担う者の2つに分けた。さらに教員は6人チームで動き、チーム内で生徒の成績や趣味趣向など細かい情報を常に共有。対応する教員が変わったとしても、これまでの教育環境が継続できるように工夫している。また留学や職業体験などの活動についても、それぞれ専門で対応する教職員チームを設置し、業務のすみ分けを図っているという。

 また会合では、これまでの審議を踏まえた論点案も示され、自学学習が困難な生徒への対応や、不適切な学校運営をする一部の広域通信制高校への対応などについて、改めて触れられた。

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