次期スポーツ基本計画を答申 運動が60分未満の子を半減

 スポーツ審議会は3月3日、第31回総会を開き、第3期スポーツ基本計画について答申した。これを受けて文科省では今年度中に第3期計画を策定。2022年度から5年間のスポーツ施策の基本方針を示す。第3期計画では、コロナ禍による子どもの体力低下を受けて、週当たりの運動時間が60分未満の小中学生の割合を、21年度比で半減させるなどの施策目標を掲げ、23年度からの休日を中心とした運動部活動の地域移行に対応した取り組みを検討することなどを盛り込んだ。

第3期スポーツ基本計画を答申したスポーツ審議会総会(YouTubeで取材)

 答申された第3期計画では、コロナ禍で1年の延期を経て開催を迎えたオリンピック・パラリンピック東京大会のスポーツ・レガシーの継承・発展と、スポーツを「する」「みる」「ささえる」という従来の視点に、①スポーツを「つくる/はぐくむ」②「あつまり」、スポーツを「ともに」行い、「つながり」を感じる③スポーツに「誰もがアクセス」できる――の3つの新たな視点を加え、コロナ禍で再認識されたスポーツの価値を高めていく具体的な施策を整理した。

 特に、コロナ禍で子どもの体力低下が深刻になっていることを踏まえ、学校での体力向上の取り組みや地域のスポーツ機会の充実に重点的に取り組むこととし、体育の授業を除く1週間の総運動時間が60分未満の子どもの割合を、21年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の割合(小学生12%、中学生13%)からそれぞれ半減させることや、学校卒業後も運動やスポーツをしたいと「思う」「やや思う」小中学生の割合を共に90%以上に引き上げること、新体力テストの総合評価がC以上である小学生の割合を80%以上、中学生の割合を85%以上にすることなどを目標に掲げた。

 また、23年度からの休日の運動部活動の地域移行を着実に実施するとともに、22年度中の可能な限り早期に取りまとめられる予定の「運動部活動の地域移行に関する検討会議」の提言に基づき、地域で多種多様なスポーツに親しめる機会を確保することや、大会の見直しなどを進め、学習指導要領における部活動の位置付けも適切なものとなるように検討するとした。

 答申の手交後、室伏広治スポーツ庁長官は「第2期計画の策定時には想定されていなかった新型コロナウイルス感染症の影響や東京大会が1年延期されて開催される中、今後のスポーツ施策やスポーツの価値をどのように展開していくのか、非常に難しいテーマであったと思う」とこれまでの議論を振り返った上で、「計画は当然、策定して終わりとするのではなく、その実効性を担保するための広報活動等をはじめとした周知展開が必要だと考えている」と強調。今年度中の計画策定後、関係団体や国民に浸透を図っていくことに力を入れていく考えを示した。

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