校務情報化の重要性を強調 文科省の学校DX推進本部が初会合

 学校のICT環境整備を教員の指導力向上や働き方改革につなげるため、文科省は3月4日、新設した学校DX推進本部の初会合を開いた。本部長に就任した末松信介文科相は「教員を取り巻く環境は非常に厳しい。どこに行っても、働き方改革を言われる。教員にはもう少しゆとりが必要だ」とあいさつし、ICTを活用した校務の情報化を全国の学校現場に浸透させ、教職員の働き方改革につなげる必要性を強調。施策を2023年度予算概算要求に盛り込むため、出席した同省幹部たちに、今夏をめどに結論を取りまとめるよう指示した。

学校DX推進本部の初会合であいさつする末松文科相

 末松文科相は同本部のあいさつと、これに先立つ同日朝の閣議後会見で、前日の3月3日朝、東京都港区の白金小学校で登校時間の様子を視察した内容を説明。「朝、子供たちの検温結果を親がタブレットで送信する。そうすると、担任教員はすぐに児童たちの健康状態が分かる。以前は手書きの書類だったことを考えると、ICTを活用して児童の健康チェックや欠席連絡をオンラインで実施するだけで、教職員や保護者の負担が軽減されていることがよく分かった」と、校務情報化の重要性を説明した。

 こうした学校現場でのICT活用について、「使い切れる学校と使い切れない学校に大きな差が出てくる。公立学校と私立学校で大きな格差が出てくる可能性もある」と指摘。「この格差が出ないように、公立学校が後れを取らないように、新しい時代の教育を開いていかなければならない」と述べた。

 学校DX推進本部は、本部長に末松文科相、副本部長に義本博司事務次官が就き、本部員は、丸山洋司文科審議官、矢野和彦官房長、藤原章夫総合教育政策局長、伯井美徳初等中等教育局長で構成される。学校教育政策を担当する同省の幹部が勢ぞろいする体制をとった。実務は、関係課長らが加わった幹事会が担う。

 検討事項に挙げたのは、(1)デジタル技術の活用を含めた教員研修のさらなる高度化や教員のICT活用指導力の向上(2)校務の情報化をはじめとする学校における働き方改革--の2点。特に「学校における働き方改革を強力に進め、教員の学びの時間を確保するとともに、教員が安心して本務に集中できる環境を整備する必要がある」と力を込め、「これらを具体化する抜本的方策について、文科省を挙げて検討するために学校DX推進本部を設置する」と打ち出した。

あなたへのお薦め

 
特集