6カ国語のデジタル・シティズンシップ教材 島根県で作成

 島根県消費者センターはこのほど、(公財)しまね国際センターと共に、6カ国語でデジタル・シティズンシップを学べる教材を作成し、島根県のウェブサイトで公開した。小学校高学年から中学生を主な対象とし、平易な説明とイラストで学ぶことができる。外国にルーツを持つ子供たちは、日本語の困難さから友人関係が希薄になり、インターネットやゲームにのめり込んでしまうケースが指摘されており、デジタルメディアとの適切な関わり方を学ぶ機会が求められている。

ポルトガル語など5種類の外国語版がある

 教材の作成はデジタル・シティズンシップ教育を専門とする今度珠美・国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員・鳥取県情報モラルエデュケーターが手掛けた。日本語に加え英語・中国語・タガログ語・ポルトガル語・ベトナム語で作成されており、メディア利用時の約束やプライバシー保護、個人情報保護、消費者教育を取り上げている。さらに、子供たちが自身で書き込みながら考えることができるよう、ワークシートが各言語で作成されている。

 島根県では近年、製造業などに従事する外国人労働者が急増しており、県内で日本語指導を必要とする児童生徒は昨年5月1日時点で200人に上る。うち8割が出雲市に集中しており、同市ではポルトガル語を母語とする日系ブラジル人の子供たちが多いが、ベトナム、フィリピン、中国などにルーツを持つ子供たちもいる。

 しまね国際センター多文化共生推進課の仙田武司課長は、外国にルーツを持つ子供たちの課題として、「日本語に困難があって友人関係が築きにくく、インターネットやゲームにのめり込んだり、スマホゲームで高額な課金をしてしまったりするケースがある」と指摘する。今回の教材ではこうしたトラブルの事例も踏まえ、「どのメディアをいつ、どのくらい使うか」を決めたり、どのような場面で自分のデータが企業に収集されているかを考えさせたりといったワークを取り入れている。

 教材を作成した今度氏は「すでに子供たちは、学校でも家庭でもデジタルメディアを使うようになっている。そのことを前提に、使うことを禁止するのではなく、よりよい関わり方を学ぶという視点に立っている。動画やワークシートを使い、短時間で学べるようになっているため、学校や学習支援の団体などで幅広く活用してもらいたい」と話している。

 教材とワークシートは、島根県のウェブサイトから閲覧・ダウンロードして利用できる。

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