こども基本法コミッショナー設置問題 野田大臣「より議論を」

 与党内で検討されている、子供の権利を包括的に保障する「こども基本法」案に絡み、子供の権利を保障するための第三者機関である「コミッショナー」の設置について、野田聖子少子化担当相は3月8日、閣議後の会見で「コミッショナーをはじめ、基本法については、与野党でさまざま議論をしていただいていると聞いているので、引き続きより良きものを目指して議論を続けていただきたい」と述べるにとどめた。

 コミッショナー設置の問題は、同4日に開かれた自民党の「こども・若者」輝く未来実現会議で示された骨子案に、盛り込まれなかったことを受けたもの。

閣議後会見する野田少子化担当相

 こども基本法を巡っては、国連の「子どもの権利条約」に批准していながら、日本では条約に伴う国内法が制定されていないとして、子供の支援活動に取り組む団体の訴えなどを受け、制定の機運が高まっている。自民党はすでに国会に提出された「こども家庭庁」設置法案とともに、今国会での成立を視野に入れて議論を進めている。

 コミッショナーは、行政から独立した立場で、子供の権利や利益を守るために、子供の代弁者として、専門的な見地から法制度の改善の提案や勧告をする存在とされており、世界に広がりをみせているという。日本でも、子供のいじめや虐待などに対応できる国レベルでの同様の機関の必要性が指摘されてきた。

 これまで自民党内では、コミッショナーの存在が、子育てへの過度な干渉につながり、誤った子供中心主義になりかねず、家庭の役割が低下するなどとして保守派を中心に慎重論が相次いでおり、骨子案への記載見送りにつながったとみられている。

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