学校健診情報、「2024年度中に」マイナポータル対応 文科相

 学校健康診断(学校健診)のデータ情報を電子化し、政府が構築を進めている「PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)」の一部としてマイナポータルで閲覧可能にする取り組みについて、末松信介文科相は3月8日の参院文科委で、「2024年度中に全国の学校で対応できるように、個人情報にも配慮しながら、必要な取り組みを進めてまいりたい」と答弁。厚労省が先に示した工程表に沿って、24年度中に全国の学校で対応することを目指す考えを示した。文科省では、学校健診のデータ情報を保管する専用サーバーの構築費用など関連予算3億7200万円を、参院で現在審議中の来年度予算案に盛り込んでいる。

 末松文科相は「政府では、生涯にわたる個人健康情報について、マイナポータルを用いて電子記録として本人や家族が正確に把握・活用するための仕組みとして、パーソナル・ヘルス・レコード(PHR)の構築を進めている。すでに特定健診や乳幼児健診の情報については、本人や家族が閲覧できる仕組みが整備されている」と現状を説明。

参院文科委で答弁する末松文科相(参議院インターネット審議中継)

 その上で「文科省では、今年度からは学校健診についても、仕組みの構築に向けて実証事業に着手している。24年度中に全国の学校という、それだけの規模で対応できるように、個人情報にも配慮しながら、必要な取り組みを進めてまいりたい」と、今後の取り組みを明らかにした。国民民主党の伊藤孝恵議員の質問に答えた。

 PHRは、国民一人一人が自分の医療・健康情報を電子記録として一覧でき、本人の意思で医療機関に提供して活用することなどを想定した仕組み。厚労省が所管する妊婦健診や乳幼児健診では20年6月にマイナポータルでの閲覧がスタートしているが、それに続く小学校入学以降の学校健診のデータ情報は各自治体や学校が独自に保管しているケースが多く、対応が待たれている状況となっている。

 これを受けて、政府は昨年12月に閣議決定した「デジタル社会の実現に向けた重点計画」では、学校健診のデータ情報が閲覧できる仕組みを22年度以降の早期に実現することを目指し、必要な法制上の対応やシステム改修を行うことを打ち出した。

 さらに、厚労省が昨年6月4日にまとめた「データヘルス改革に関する工程表」では、学校健診のデータ情報について▽22年度中にシステム整備ができ次第、マイナポータルでの閲覧を随時提供開始する▽24年度中に全国の学校で対応する--とし、対応する目標時期を明示した。この日の末松文科相の答弁は、厚労省が示した工程表のスケジュールを改めて確認する形となった。

 ただ、文科省によると、現状では、学校健診のデータ情報をマイナポータルに対応させるためには技術的な課題があるほか、データ様式の標準化、専用サーバーの管理・運用体制など、複数の検討項目が残されているという。同省の担当者は「目標とされた24年度中に全国の学校で対応することを目指して、作業を進めている」と話している。

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