中高生向けに米シリコンバレー発の起業家教育 兵庫県

 中高生からビジネスを学ぶ時代に――。起業家を志す若手人材の育成に向けて、兵庫県はこのほど、県内の公立の中高生を対象に今年4月から、米国・シリコンバレーで開発された教育プログラムを学ぶ授業を実施することを決めた。一部の学校で2022、23両年度に試行的に行い、生徒はゲーム感覚でビジネスのマーケティングや販売などの事業の一連の流れを学ぶ。その結果を踏まえて、さらに対象の学校を広げるかどうか判断するという。

 この取り組みは「ひょうごスタートアップアカデミー(仮称)」。昨年8月に就任した齋藤元彦知事の公約の一つで、急成長が期待できる新興企業(スタートアップ)の育成に取り組む同県が、「子どもの時代から起業家精神を養ってもらうために、試行的に授業に取り入れる」(産業労働部)試みだという。
 
 用いる教材は、子どもや若者に起業家精神を学ばせるために米国で開発された教育プログラム「BizWorld」。兵庫県立大学の附属中学・高校のほか、県立の商業・産業高校など5、6校(生徒約360人)を選び、専任の外部講師らが授業を行う。授業は週1回1時間で半年から2年ほどかける予定。会社の設立から資金調達、マーケティング、製造、販売、財務・会計へとつながるビジネスの一連の流れを、ボードゲーム的な手法で学ぶことができる。

 同県によると、この教育プログラムは、1990年代に米国の投資家が自分の9歳の娘に起業家精神を教えるために開発したものがベースとなっていて、これまでに世界約100カ国、約80万人の子どもたちが受講したという。日本では21年度から京都市の同志社中学・高校や高知市の土佐塾中学・高校などが授業に導入し始めており、公立校では兵庫県が初めてという。新年度に約3800万円の予算を計上している。

 同県では、これに関連して今年8月、高校生を対象とする1日だけの短期プログラムのトライアルも予定している。日本政策金融公庫が主催する「高校生ビジネスプラン・グランプリ」への参加者を約30人応募し、神戸市など県内3カ所の会場で半日程度、同プログラムを学んでもらい、その成果を競い合う催しを開く。

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