コミュニティ・スクールの導入促進を 検討会議が最終まとめ

 文科省のコミュニティ・スクールの在り方等に関する検討会議は3月14日、これまでの10回の議論を受けた「学校と地域が協働する新しい時代の学びの日常に向けた対話と信頼に基づく学校運営の実現」とする最終まとめを公表した。これまでの各地での成果を踏まえつつ、全ての学校でのコミュニティ・スクールの導入を加速し、制度の理解のもとでさらに学校と地域との連携を深めていくことなどを求めた。

 コミュニティ・スクールは2004年に地方教育行政法の改正で制度化され、17年の改正で設置が教育委員会の努力義務とされた。昨年5月時点では、公立学校の33.3%に当たる1万1856校が導入。一方で、導入状況に地域差が見られることや、導入したものの十分な協議が学校・地域で行われていないことが課題となっており、今後のコミュニティ・スクールの在り方や推進方策などが有識者らによって検討されてきた。

 最終まとめでは、コミュニティ・スクールによって校長が感じている成果として、「学校と地域が情報を共有するようになった」「地域が学校に協力的になった」「特色ある学校作りが進んだ」「子供の安全・安心な環境が確保された」などが挙げられた。学校と保護者、地域が協働した取り組みにより、教育課程の改善・充実や特色ある学校作り、地域作りに効果が見られた。

 課題としては、類似の仕組みがすでに存在したり、校区が広域にわたったりする場合は導入が難しいことなどが挙げられた。その上で、導入促進に向けての方向性として、類似の仕組みがある学校に対しては、地域の実情や学校の特性を踏まえて、関係者へ丁寧な説明を粘り強く行うよう求めるとともに、校区が広域の場合は、地域を柔軟にとらえて立地上の地域(エリア・コミュニティ)だけでなく、各校の教育目標や内容に関わる地域(テーマ・コミュニティ)の両方の側面を生かすべきなどと提言した。

 また、コミュニティ・スクールの質的向上に向けた方向性としては、学校運営協議会の人選に多様性を求め、大学生のような若い世代、障害者といった幅広い人材からの選出、男女のバランスにも留意することが必要とした。将来的な児童生徒のオブザーバー参加にも期待を寄せた。加えて、関係者が制度を正しく理解し、当事者意識をもって参加することが重要であるとして、段階的・体系的な研修を行うなど人材の確保と育成の必要性も訴えている。

 社会教育法上では別に、学校内外で学校と地域が協力してさまざまな学習や体験支援を行う地域学校協働活動があるため、最終まとめでは、より広範な課題の解決のためにこの活動とコミュニティ・スクールとの連携・協働が効果的として、一体的な推進を図ることも指摘した。

 国、文科省に対しては、導入主体である教委への支援を行うとともに、学校運営協議会設置の状況などを把握しながら適宜フォローアップしていくことを求めた。

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