学びの支援、学び直しについて討議 教育未来創造会議WG

 政府の教育未来創造会議は3月16日、人材育成への投資や大学の機能強化などについて多角的に専門的な検討を深めるワーキング・グループ(WG)の第3回会合を開き、新たな時代に対応する学びの支援の充実と、学び直し(リカレント教育)を促進するための環境整備について議論した。

 学びの支援についての討議では、「そもそも支援が必要な方に情報が届いておらず、支援の情報のデリバリーが必要」「仮にHECS(出世払い型奨学金制度)のような制度を導入するにしても、現行の給付型奨学金が縮小されることのないようにしてほしい」「日本学生支援機構が取り組んでいる企業の代理返還制度はいい制度だ。国内のみならず、海外の大学で学んで奨学金の返済がある人の返還支援についても、日本の成長分野に就業する場合には支援するようにすれば、日本の先端企業にいっそう優れた人材が集められるのではないか」「大学院学生に対しては、博士課程のみならず修士課程からの支援の強化が必要」などといった意見が出された。

 また、学び直しについては、「学習情報のデータ基盤の整備は待ったなしで、世界中のどこに行っても自分の学習歴を閲覧でき、また提供できるようにする」「DX、GXについて企業や各大学がたくさんのプログラムを有しているが、どこで何をやっているか分からないので、教育プログラムの情報を体系化して旗振り役をする存在が必要」とする意見が出された。

 一方、大学側からは「大学で教育プログラムを作成する際に、企業がどんなニーズを求めているのか把握するのに苦労しているので、企業側のニーズをまとめて示すことも必要」「大学院の博士課程では特に女性が少ないので、企業がチャンスを与えるとともに、家庭との両立もできるように男性の育児参加やリモートワークなど、社会も変わらなければいけない」などとする声もあった。

 次回はこれまでの議論内容を、本体の教育未来創造会議に報告する予定。その後、夏をめどとしている第一次提言に向けて再びWGを開き、議論する。

 教育未来創造会議は国の未来を担う人材育成のために、高等教育をはじめとする教育の在り方について、国としての方向性を明確にするとともに、誰もが生涯にわたって学び続け学び直しができるよう、教育と社会との接続の多様化・柔軟化を推進する必要があるとして、岸田文雄首相を議長に昨年12月設置された。

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