日本語指導の必要な児童生徒 公立学校に5万8353人、増加続く

 2021年に日本語指導が必要な児童生徒は5万8353人に上り、18年よりも7227人増加したことが3月25日、文科省が公表した「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査」の速報値で明らかとなった。今回の調査では新たに特別支援学級に在籍する日本語指導が必要な児童生徒の把握も行われ、外国籍の児童生徒が約2200人いることも分かった。

公立学校における日本語指導が必要な児童生徒数の推移

 公立学校で日本語指導が必要な児童生徒は、21年5月1日時点で、外国籍の児童生徒が4万7627人(前回調査比6872人増)、日本国籍の児童生徒は1万726人(同355人増)だった。学校において、「特別の教育課程」による日本語指導や教科の補習など、特別な配慮に基づく指導を受けている児童生徒は、外国籍の児童生徒のうち90.9%、日本国籍の児童生徒のうち87.8%を占めた。

 今回新たに、特別支援学級における日本語指導が必要な児童生徒の在籍状況を調べたところ、外国籍の児童生徒で2199人、日本国籍の児童生徒で505人いることが確認できた。

 また、こちらも新たに日本語指導が必要な中学生の進学率を調査したところ、高校などへの進学率は89.9%だった。全中学生の進学率(99.2%)と比較すると、9.3ポイント低い。

 日本語指導が必要な高校生の大学などの進学率は51.9%で、前回の42.2%よりも改善したが、全高校生に対する割合(73.4%)と比べると依然として低い。また、高校卒業後に就職した人のうち、非正規就職率は39.0%で、全高校生の3.3%より12倍ほど高かった。

 高校生の中退率は前回の9.6%から今回は5.5%に改善したが、全高校生に対する割合(1.0%)と比べると高い状況が続いている。

 今回新たに特別支援学級にいる日本語指導の必要な児童生徒について調査した理由について、文科省総合教育政策局国際教育課の石田善顕課長は「日本語指導が必要な児童生徒が特別支援学級に多く在籍しているのではないかという声があり、小中学校に在籍する日本語指導の必要な児童生徒の内訳として今回調べた」と説明。今後、精査をする中でどういう状況にあるかをヒアリングすることも検討していく考えを示した。

 この速報値は21年5月1日時点の調査結果(進路状況は20年度末時点)をまとめた。調査対象は1788の都道府県教育委員会および市区町村教育委員会。同調査は2年ごとに実施してきたが、今回はコロナ禍の影響で1年延期されていた。

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