総合型選抜でAIを活用 単元の修得が出願要件に、立命館大

 立命館大学などを運営する学校法人立命館は3月29日、2023年度の立命館大学の入試で、AI学習システム「atama+(アタマプラス)」を活用した総合型選抜を導入すると発表した。各学部の学びで特に重要な単元を指定し、AI学習システムで事前に学修することを出願要件に掲げた入試は全国初となる。

記者会見で新しい総合型選抜の狙いを説明する立命館の森島理事長(中央、立命館大学提供)

 立命館では昨年から立命館守山高校でアタマプラスを活用し、AIによる個別最適化された学習スケジュールで、目標としていた単元の修得を目指す実証を行ってきた。この成果を踏まえ、立命館大学の総合型選抜でも、高校で履修した科目の総合的な基礎学力を前提としつつ、各学部学科の学びのうち、特に数学的素養に関する単元レベルの学力をアタマプラスで確認する方式を新たに加えることにした。

 この入試では、立命館大学とアタマプラスが提供する「学部指定単元AI学習プログラム」を使って、受験生が各学部から指定されている数学の単元を学習・修得することが出願要件の一つとなる。受験生はアタマプラスで効果的に大学で必要な基礎学力を修得し、入学後の学びにスムーズに接続できるといったメリットがある。

 23年度入試では、経済学部(経済専攻)、スポーツ健康科学部、食マネジメント学部の総合型選抜で実施される予定で、「学部指定単元AI学習プログラム」で提供されるのは「数学Ⅰ」「数学A」「数学Ⅱ」「数学B」の各科目。プログラムそのものは無料で受験生各自のペースで受講でき、指定された単元の修得認定試験に合格すると出願ができる仕組みとなっている。

 3月29日に開かれた記者会見で、立命館の森島朋三理事長は「学科試験を実施しない入試では、高校での科目の履修有無や学習成績の状況が選考に用いられてきたけれども、それが本当に履修なのか、修得という域に達しているのかというのが強い問題意識としてあった。そのことを、アタマプラスを活用することによってうまく進められるのではないか。また、学部ごとに、高校の科目の中でどの単元を重視するかは違う。単に科目を履修していたかではなく、(学部の学びに関連する)単元をこのように学んでいたということが結び付けられれば、明確なアドミッションポリシーの発信につながる」と強調。高大接続改革に取り組む他大学などにも、この取り組みへの参加を働き掛けていく考えを表明した。

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