「私大生支援を要望」 新入生の仕送り月8万6200円

 昨年度に東京など関東の私立大学に入学した学生への仕送り額は月平均8万6200円であることが分かり、保護者を対象にした家計負担調査を行った東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)が4月6日、発表した。この額は、調査を始めた1983年度以降、過去最低だった前年度を3800円上回ったものの、依然として低水準を記録した。家賃を除いた1日当たりの生活費も650円で、やはり過去最低だった前年度よりわずか43円増加したにすぎない。コロナ禍で生活のためのアルバイトもできない新入生が、依然として厳しい環境に置かれている実態が明らかになった。東京私大教連では「国は私大生への経済的支援を強化してほしい」と要望している。

 同調査は2021年度に1都3県(埼玉、千葉、栃木)所在の11大学に入学した学生の保護者を対象に行われ、4960件の有効回答を得た。

記者会見で私大新入生の家計負担調査結果を発表した東京地区私立大学教職員組合連合

 調査結果によると、自宅外通学者の毎月仕送り額は、教材費などの出費がかさむ5月が9万6100円で前年度比7200円増となり、19年度以来の9万円台を回復したが、6月以降の月平均は8万6200円だった。月平均の過去最高だった1994年度の12万4900円と比較すると31.0%の減少となる。

 家賃を除いた1日当たりの生活費650円は、過去最高だった90年度の2460円の4分の1程度。同団体は「これで食費、教材費、交通費、通信費などを賄うことは不可能。学生が生活を送るために、学業を犠牲にして長時間アルバイトをせざるを得ない状況だ」と指摘している。

 受験費用や家賃、初年度納付金などを含む「受験から入学までの費用」は自宅外通学者で223万3780円(前年度比0.8%増)で過去最高となった。受験費用、家賃などが増加した。自宅通学者は161万380円(同0.2%減)だった。これに仕送りを含む「入学の年にかかる費用」については、自宅外通学者が302万9380円(同2.0%増)に対して、自宅通学者は161万380円(同0.2%減)と大きな開きがあった。自宅外通学者は、世帯の平均税込み収入956万8000円の31.7%を占めており、家計負担の大きさがうかがえる。

 また学費などの入学に必要な費用を借り入れした家庭は、全体で13.8%に上った。自宅外通学者では平均212万1000円を、自宅通学者では平均152万3000円を借りており、全体でほぼ9割が負担を「たいへん重い」「重い」と感じている。

 東京私大教連では「日本の大学生のうち約75%が私立大生にもかかわらず、国からの補助金が国立大生と比べ1人当たり13分の1でしかない。高い学費が私立大家庭の家計を圧迫している。負担が大き過ぎて進学できないという声も寄せられており、事態は深刻だ」と話す。

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