教員志望者減の理由 学生の大半が過酷な労働環境と指摘

 教員志望の学生が減っている理由について、教員志望の大学生らの大半が、教員の長時間労働など働き方に原因があると考えていることが、日本若者協議会が4月11日に公表したアンケートの結果で浮かび上がった。さらに、2割の回答者は教員を目指すのをやめたと答えていた。調査を行った同協議会の室橋祐貴代表理事は「このままでは、教員志望の学生がさらに減る可能性が高い」と警鐘を鳴らす。

 調査は教員志望者が減少していることを受けて、3月5日~4月10日に教員志望の学生にSNSなどを通じてウェブアンケートを実施。教員志望の高校生、大学生、大学院生ら211人の回答を分析した。

 その結果、教員志望の学生が減っている理由(複数回答)で最も多かったのは「長時間労働など過酷な労働環境」で199人だった。この他にも「部活顧問など本業以外の業務が多い」(163人)や「待遇(給料)が良くない」(141人)、「保護者や地域住民への対応が負担」(121人)は、半数以上が挙げた。

 教員の労働環境に関する自由記述では「給料が正当でなく、長時間労働を要求される好ましくない環境であり、やりがいがあるとは言えど過酷過ぎると思う」(大学2年生)や、「部活動がなくなれば教員になりたいと言っている仲間が多い。部活動が全て外部委託され、教員が関わらなくても良い環境が整えば労働環境は良くなる」(大学4年生)など、自己犠牲的な教員の働き方に対する拒否感や給与・待遇面の問題などを指摘する声が多く寄せられた。

 また、教員への志望について尋ねると、42%は「志望している」と答えたものの、「志望していたが、迷っている」(37%)や「志望していたが、志望をやめた」(21%)も高かった。志望をやめた理由では「結婚して子供が生まれた後に、私生活と両立させられるイメージが全く湧かなかった」(大学3年生)や「労働環境が悪いから。残業代が出ないのにも関わらず残業はほぼ毎日あること、持ち帰りで業務を行うこともあること、本来の業務ではない部活動の指導があること。やりがいばかりを前面に押し出した採用説明で志望をやめた」(大学3年生)などがあった。

 室橋代表理事は「民間企業の労働環境の改善が進む中、教員の過酷さが浮き彫りになっており、長時間労働改善や部活動顧問の撤廃、給特法を廃止し残業代を支払うことなど、数多くの課題が指摘された。このままでは、教員志望の学生がさらに減る可能性が高い。政府や地方自治体はこうした学生の声を受け止めて、一刻も早く改善をしてもらいたい」と話している。

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