小学校給食ピンチ 配送トラブルで中止、大阪府東大阪市

 給食が届かない――。大阪府東大阪市のおよそ半分の市立小学校で、新学期早々、給食がスタートできない事態になっている。配送トラブルが原因だが、現在のところ正常化へのめどが立たず、今月15日までは各家庭に弁当の持参を求め、その後もしばらくは牛乳とパンかご飯の提供にとどまる見通し。同市教委の古川聖登教育長はこのほど記者会見し、「給食を楽しみにしていた多くの子どもたちにおわびします。本当にごめんなさい」と深々と頭を下げて謝罪した。

 市教委がトラブルを明らかにしたのは、始業式当日の今月8日。4月から配送を請け負うことになっていた業者が、必要な車両を確保できないことなどが判明し、契約を解除したと発表した。同市立小学校の給食は、全51校のうち25校が校内の調理場で賄っているが、残りの26校は配送業者が給食センターや共同調理場から各校に配送する仕組み。

 ところが同市と委託契約し4月から業務を始める予定だった同市内の配送業者は、新学期が近づいても必要な車両や配送員の確保ができず、学校給食法で定められた関係書類の提出も怠っていたという。このため市教委は、急きょ6日に契約を打ち切り8日に記者会見を開いて詳細を公表した。

 市教委は給食配送が中止された26校の児童の保護者に対し、給食を始める予定だった12日から15日までの間、家庭で弁当を作って持参するよう依頼。翌週の18日以降は、配送を代替業者が運べる牛乳とパンなどの提供に切り替えるものの、おかずは各家庭で作って持参するよう求めている。

 給食配送で使う車両は、一般のトラックの荷台に昇降リフトや渡し板などを取り付けた特殊なもの。関係者によると、本来は17台の車両がそろわないと26校全てに指定時間通りに配送できない。ところが、この業者は直前まで15台しか確保できていなかったという。

 同市の給食配送を巡っては、昨年からトラブルが続いている。同市では約50年にわたって同一の配送業者が業務を担ってきたが、同社の役員2人が昨年、大阪府の別の市で起きた給食配送に絡む贈収賄事件で略式起訴されたため、東大阪市の入札参加資格を失ってしまった。そのため後継として入札を経て新たな業者を委託した。ところが関係者によると、これら新旧の業者の間で配送車両や配送員の引き継ぎなどがうまくいかなかったとみられるという。

 給食の配送中止でトラブルに巻き込まれた児童や教職員は合わせて約1万2千人に上る。同市内の小学校では12日から毎朝、弁当や水筒が入ったバッグをもって登校する児童の姿が見られる。市教委では「1日も早く給食再開に最善を尽くす」としているが、13日現在、給食再開のめどは立っていない。保護者からは「急に弁当を用意するよう求められても朝が大変」「もう少し早く知らせることができなかったのか」など、当惑と不満の声が上がっている。

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