教職員の言動に中高生7%「嫌な気持ち」 奈良県教委調査

 奈良県内の公立の小中高校を対象に、同県教委が児童生徒のいじめや教職員によるハラスメントについてのアンケート調査を実施し、このほど結果を公表した。教職員の言動を巡って、7%余りの中高生が「嫌な気持ちになったことがある」と回答。具体的な言動の内容については「不安になるような言葉」や「きつく叱られた」「無視された」などを挙げた。県教委では「今後の生徒への接し方の改善に役立てたい」としている。

 アンケートは、4月に施行された「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律」を念頭に、公立の小中高校、特別支援学校など計332校、約9万9600人の児童生徒を対象に行った。調査期間は昨年12月から今年1月。教育用端末を利用した。その目的について、同県教委は「児童生徒同士のみならず、教職員と児童生徒の間でも互いに人権を確かめ合う大切さを重視した」(人権・地域教育課)としている。

 設問は全16問。「児童・生徒のいじめ」と「教職員のハラスメント」の主に2つのテーマにまたがる。教職員の言動では、「学校の先生から何か言われたり、されたりして、嫌な気持ちになったことがありますか」との質問に、中学生の7.4%、高校生の7.2%が「ある」と答えた。その内訳を複数回答で尋ねたところ、「不安になるような言葉」(中学生34.8%、高校生40.3%)、次いで「きつく叱られた」(同29.0%、同22.3%)だった。「無視された」や「容姿をからかわれた」「性別による決め付け」と答えた生徒も一定数いた。

 いじめについては、被害に遭ったとする児童生徒にその内容を尋ねたところ、「悪口やからかい」を挙げたのが最も多く、小学生29.7%、中学生56.9%、高校生68.2%だった。次いで「無視、仲間外し」(同26.6%、同18.3%、同22.7%)、「情報や動画を流す」(同8.7%、同21.9%、同20.5%)などの順だった。さらに「いじめをしたことがある」と回答した児童・生徒のうち、小学生では半数近くが、また中高生でもそれぞれ30%近くが「自分も被害に遭っていた」と答えた。

 県教委では調査結果を独自に分析して、教職員向けへのアドバイスをまとめて配布した。それによると、いじめについて、教職員は「いじめの加害者が被害者になっていたり、仕返しの連鎖が起きたりしている可能性にも配慮する必要がある。いじめに至った背景も十分に考慮し、被害者・加害者が共に成長できるようにする支援が必要」と慎重な対応を求めている。また教職員の言動については、「激励や助言のつもりであっても、受け取る児童生徒が不安や苦痛を感じていれば的確な指導とはいえない」などと発言時の注意を促している。

 県教委では、今後も年1回のアンケートを続ける予定。教職員向けには、アンケートと並行して「人権を尊重した学校づくりのためのチェックシート」を配布し、13項目にわたる注意事項を守れているかを年2回、自己採点してもらい、その結果を学校長との面談などの機会に活用するよう求めている。

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