都立高校の印象「よい」増加 都教委調査

 今後の都立高校に関する教育施策に役立てるため都教委は、都立高への印象や期待を都民や企業、中高生らに聞く「都立高校の現状把握に関する調査」を行い、結果を4月14日開かれた定例会で公表した。調査は5年に1回実施され6回目。今回の結果について都教委では、全体的に都民からの都立高への印象は向上しており、一定の評価を得たとしている。

都立高校に関する調査結果が公表された都教委定例会

 調査は昨年7~9月に、19~60歳の都民(回答1141人)、16~18歳の高校生(同204人)、都内の企業(同121社)、都内の大学・短大(同96校)、都内の専門学校(同137校)、都内公立中3生(同6127人)、同保護者(同2963人)、都立高在校生(同6万1922人)に対して、これまでの郵送による方式に代えてウェブを通じて行われた。

 主な質問は都立高に対する印象や期待することのほかに、求められる能力や教養、高校の志望理由、学校生活への満足度、卒業後の進路希望など多岐にわたった。

 調査結果によると、都民からの都立高に対する印象は「良い」「どちらかというと良い」合わせて50.0%を占め、前回(2016年)調査を4.1ポイント、前々回(11年)を12.8ポイント上回った。「どちらかというと悪い」「悪い」は合わせて5.7%だった。都立高生へのマナーに対する印象も「良い」「おおむね良い」が、身だしなみ36.4%、礼儀作法33.5%、言葉遣い28.8%、自転車の乗り方22.8%で前回よりも向上している。

 企業・大学から「都立高に期待する役割」としては、「基礎的・基本的な学力を付けさせること」「社会のルールをきちんと守れるようにしていくこと」「進学や就職など、それぞれの生徒の進路に合った指導を行うこと」が上位を占めた。「国際理解教育等において、特に今後さらに充実させるべき点」については、「多様な社会や文化を理解し、柔軟に対応できる力の育成」「日本の伝統や文化を体験・理解し、発信していく力の養成」「デジタル技術を活用し、海外の学校の生徒と交流する機会の設定」が上位に挙げられた。

 都内の公立中学3年生は都立高を志望する理由として、「学習指導が充実している」「自分の学力に合っている」「授業や学習だけでなく学校行事なども充実」「自宅に近い」を挙げる一方、保護者からは「経済的な負担が少ない」を重視する姿勢が見られた。

 全日制課程に通う都立高在校生は志望した理由として、普通科では「自分の学力に合っている」「自宅から近い」「学習指導が充実」を挙げた生徒が多かったのに対して、総合学科や専門学科では「選択科目が充実」「専門的な技術・知識が身に付けられる」「施設・設備の充実」など学校の特色を理解して入学した生徒が多かった。

 また、アンケートを通じた今後の都立高への全体的な意見としては、「いざという時のためにオンライン授業などの取り組みは進んでほしいが、家庭による格差を広げてはならない」「リモートの活用やデジタル教育は不十分」「大学でも困らないレベルのプログラミング教育を行う」「探究や研究など主体的な学びを重視すべき」「男女別定員を撤廃すべき」などが挙がっていた。

 都教委では今後、調査結果をもとに、学校を取り巻く状況や社会の変化を踏まえながら都立高に求められる役割を整理し、さまざまな課題解決につなげていく方針としている。

あなたへのお薦め

 
特集