「多様な児童生徒を理解していく必要」 教員研修の充実求める

 特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する、学校における指導・支援の在り方について検討している文科省の有識者会議は4月15日、オンラインで第9回会合を開き、筑波大学教授の藤田晃之委員が、教室の中での困難を解消するための方策について提案した。特異な才能のある児童生徒は学校生活に困難を感じているケースが多く、「学校が行きたい場所になるためには、学級活動などの集団の中で、どのように一人一人の個性や良さを認めていけるかが重要」と指摘。多様な児童生徒を理解するための教員研修の充実を求めた。

 藤田委員は特異な才能のある児童生徒への支援や指導について、GIGAスクール構想による1人1台端末の導入や、学校内での学習の個別化、学校外での学びの充実などにより萌芽(ほうが)は見えてきていると、現状について一定の評価を示した。

学級活動やホームルーム活動の重要性を指摘する藤田委員

 一方で、特異な才能のある児童生徒は、仲間との対人関係についても困難を抱えており、「集団としての社会性や人間性を育むためには、同年齢で構成される学級は非常に大切だ。話し合い活動をする中で、自分とは異なる意見があることを理解し、お互いに違いを認めていきながら獲得していくものがある」と、集団生活としての学級活動、ホームルーム活動の重要性を再認識すべきだとも指摘した。

 「学校生活に困難を感じている子にとって学校が行きたい場所になるためには、学級経営や生徒指導の中核を担う担任教諭が、学級活動などの集団の中で一人一人の個性や良さを認めていくことが必要だ。特異な才能のある児童生徒のみならず、多様な児童生徒を包含して理解していく必要があり、そういった教員研修がきちんと提供されるべき」と、喫緊の課題として教員研修の充実を求めた。

 これに対し、今村久美委員(認定NPO法人カタリバ代表理事)は「教員研修とともに充実させるべきは、リソース。一人一人の特性を捉えて、『この子にはこうしてみようよ』と教員に伴走するように助言できる、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの支援職を増やしていくことも同時に検討していくべきではないか」と考えを述べた。

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