学校給食の食材値上がり 献立工夫で対応、群馬県渋川市

 長引くコロナ禍やウクライナ侵攻などの影響で、さまざまな食材が高騰し、子どもたちの学校給食にも影響を与えている。東京都の杉並区や中央区など一部で保護者に給食費の値上げを求めるところがある一方、公費補助で賄い給食費を据え置く自治体も多い。そうした中で群馬県渋川市のように、献立を工夫したり安価な食材に切り替えたりすることで購入費を抑える工夫をしているところもある。

 同市教委が昨年3月と今年3月の給食用食材の価格を調べたところ、使用頻度が高い野菜の3分の2が値上がりしていた。値上げが著しいのは、たまねぎ(89. 4%増)、ニラ(109.8%増)、だいこん(75.6%増)、キャベツ(27.7%増)など。また主食の値上がりも目立ち、コッペパン(4.5%増)、うどん麺(1.4%増)のほか、牛乳も2.8%値上りした。

 このため同市の栄養士たちが工夫して、限られた予算の中で栄養のバランスに影響が出ない範囲で食材を変更する対応をとっている。市教委によると、例えば鶏もも肉を鶏むね肉に変えたり、ひき肉の代わりに大豆を使ったりするほか、生鮮で仕入れていたコーンやマッシュルームを缶詰や冷凍ものに切り替えるなどしている。また揚げ物に必要なサラダ油が約70%も値上げされたため、油の使用量を抑えるために揚げ物のメニューをこれまでの月3、4回から1、2回に減らすなどしている。

 同市の市立の小中学生は約5500人。給食費は2017年度から全額、同市が負担している。こうした工夫や努力により、同市では「現在のところ市の給食予算の増額は予定していない」(教育総務課)という。

 一方、今年度に給食費を値上げする自治体も少なくない。東京都のほか、宮崎県、愛媛県、富山県などの一部の自治体が入っている。給食費が全額公費負担で約16万人の児童生徒を抱える大阪市では、すでに昨年度に給食予算を増額して今年度は据え置いた。

 同市ではこの増額によって、例えば小学校3、4年生の給食費は1食当たり230円から250円に約10%アップしたものの、担当者は「牛乳やパンが値上りしていて困っている。しわ寄せは副食に回りそう」と話す。献立の工夫や安価な食材への切り替えについても、「大阪市は規模が大きい上に全校統一献立の制度をとっているので、柔軟な対応が難しく現在のところそうした予定はない」(保健体育担当給食グループ)としている。

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