子どもの権利の認知度を調査 教員の3割がよく知らず

 日本でも子どもの権利をうたったこども基本法の制定が議論される中、国際NGOのセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは4月19日、教員を対象にした子どもの権利に関する認知度調査の結果を公表した。子どもの権利について「名前だけ知っている」「全く知らない」と答えた教員は合計で3割を占めた。9割を超える教員が学校生活で子どもの権利を尊重していると答えたものの、直近1年間で、学級などで子どもの権利を伝えるために何かしらの取り組みをしているのは半数程度にとどまった。

 調査結果によると、教員による子どもの権利の認知度は、▽内容までよく知っている 21.6%▽内容について少し知っている 48.5%▽名前だけ知っている 24.4%▽全く知らない 5.6%。教員としての勤務年数が短いほど、子どもの権利を「名前だけ知っている」「全く知らない」と回答する割合が多かった。

教員による子どもの権利の認知度

 「子どもの権利として、ふさわしいと思う内容を全て選んでください」という問いでは、「全ての子どもは、大人と同じように1人の人間であり人権を持っている」(88.2%)や「子どもは家庭でも学校でもどんな場所においても、あらゆる暴力から守られる」(81.2%)などは高かった一方で、「子どもは自分と関わりある全ての事について意見を表明でき、その意見は正当に重視される」(64.1%)や「子どもは遊んだり、休んだりする権利を持っている」(59.8%)など、「意見を聴かれる権利」「遊ぶ、休む権利」については4割の教員が選択しなかった。また、子どもの権利としてはふさわしくない内容である「子どもは義務や責任を果たすことで権利を行使することができる」(27.6%)や「子どもは成長途上のため、子どもに関する事はいかなる場合も大人が子どもに代わり決めるよう推奨される」(19.8%)も選択する割合が一定程度見られた。

 学校生活で子どもの権利を尊重しているかについては、▽尊重している 48.5%▽ある程度尊重している 45.3%▽子どもの権利について考えたことがなかった 3.0%▽あまり尊重していない・尊重していない 3.2%――だったが、直近1年間で、子どもたちに子どもの権利を伝えるための取り組みをしたかを複数選択で聞くと、「特に取り組みはしていない」が47.0%を占めるなど、子どもの権利を教えたり、学級経営の中で実践したりすることへの課題が浮かび上がった。

 同調査は、小、中、高校、特別支援学校などの教員468人に、3月11~14日にインターネットで実施した。

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