【全国学力調査】4年ぶりに理科を実施 端末からの回答も拡充

 児童生徒の学力や学習状況を把握し、授業などの改善に役立てる全国学力・学習状況調査が4月19日、全国の小学6年生と中学3年生約200万人を対象に実施された。今回は国語と算数・数学に加え、理科を出題。児童生徒への質問紙調査では、公立校を含む20万人程度の児童生徒を対象に、GIGAスクール構想で配備された学習者用端末を用いたオンラインによる回答も拡充された。中学校では新学習指導要領の全面実施を迎えてから初めての調査で、新学習指導要領の主体的・対話的で深い学びを想定した問題や、ICTの活用を想定した問題も多く出題された。

東京都内の小学校で全国学力・学習状況調査に臨む児童(代表撮影)

 文科省によると、4月8日の時点で、国立や私立の学校も含め小学校で1万9007校、中学校で1万282校が参加。1時間目に国語、2時間目に算数・数学、3時間目に理科が実施された。理科は2018年度以来、4年ぶりの出題となる。

 各教科の調査問題では、調査対象の前の学年までに十分に身に付け、活用できるようにしておくべきと考えられる学習内容を、領域などのバランスを考慮して出題。また問題自体が、学習指導で重視される点や身に付けるべき力を具体的に示す学校現場へのメッセージとしての役割も持っている。

 今回の調査では、小中学校で新学習指導要領が全面実施となったことから、児童生徒が問題を自ら見つけ、自ら考え、対話しながら問題を解決したり、学習活動を自ら振り返り意味付けを行ったりする場面を想定した問題をはじめ、日常生活の場面で問題解決をする観点や、GIGAスクール構想の浸透を踏まえてICTを活用した学習活動などを取り入れた問題が目立った。

 例えば、小学校の算数では、新学習指導要領で必修になったプログラミングを活用し、図形の意味や性質を考察する問題を出題。小学校の理科では、昆虫の育ち方や主な食べ物について分類する活動を通じて気付いたことを基に、問題を見つけることを問うた。また、中学校の国語では、文書作成ソフトのコメント機能を使って、友達からの意見を基に、文章をどう修正するかを考える記述問題が出された。

質問紙調査への回答をオンラインで入力する児童(代表撮影)

 生活習慣や学習環境について尋ねる質問紙調査では、昨年行った前回調査で試行的に約1万人に対して実施した児童生徒に対する調査のオンラインでの回答を、今回は公立校も含め20万人規模に拡大。各教科の興味・関心や授業の理解度、家庭学習の状況などに加え、家庭や学校でのICTの活用状況も聞いている。オンラインへの回答は4月19~28日までの期間に行われる。

 また、学校に対する調査では、学校での指導方法や学習評価などとともに、前回に引き続き新型コロナウイルスの感染状況に伴う臨時休校の日数やその間の学習、学校行事の実施状況などを尋ねる。

 調査問題とその正当例、解説資料は、国立教育政策研究所のホームページで公開されている。今回の調査を夏休み明けからの授業改善に役立てるため、調査結果の公表は7月末を予定している。

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