ジェンダー・ステレオタイプ 最も受ける場所は「学校」

 社会に浸透している性別による固定的な思い込み(ジェンダー・ステレオタイプ)に基づく表現や発言を、高校生が最も受けるのは「学校」――。そのような結果がこのほど、国際NGOのプラン・インターナショナルが公表した「日本の高校生のジェンダー・ステレオタイプ意識調査」で示された。この結果を受け、同NGOは学校における慣行や教師の発言・態度などの実態調査を実施すべきだと提言している。

ジェンダー・ステレオタイプ的な表現や発言を向けられた場所・場面(複数選択)

 「ジェンダー・ステレオタイプ的な表現や発言をされたことがある」と回答した高校生(543人)に、それが向けられた場所・場面を複数選択で聞いたところ、「学校」が最も高く、76.6%に上った。次に高かったのは「家庭」で46.0%、次いで、「塾や習い事」の12.5%が続いた。どの場所・場面でも回答におけるジェンダーの違いはほとんどなかった。また、回答数は少ないものの、性自認について「その他」や「答えたくない」を選択した人は、家庭などで女子や男子よりもジェンダー・ステレオタイプ的な表現や発言を向けられていると感じている割合が高かった。

 具体的な表現や発言を自由記述で尋ねると、女子では「『女子は基本文系だろう』と言われ、もやもやとした気持ちになりました」や「女なんだから大学には行かなくてもいい」「『女の子なんだから料理ができて当たり前』と先生が言っていた」など、教員からの発言や進路などで、ジェンダー・ステレオタイプを感じていることが分かる。一方、男子では「体育で持久走をやったとき『男子なんだから早く走れ』と先生から言われた」や「学校などで、『男子は重いものを持って』と指示された」「男は学歴が大事だ」などが挙げられた。

 これらの調査結果を踏まえ、同NGOでは学校や家庭、メディアなどによるジェンダー・ステレオタイプ的な表現や発言が、高校生の進路選択や可能性に影響を及ぼしていると指摘し、特に女子やセクシュアル・マイノリティーは自信や意欲を奪われている可能性があると強調。学校での慣行や教師の発言・態度などの実態調査を行うほか、保護者への啓発を実施する必要性を提言している。

 同調査は1月25~31日に、15~18歳の高校生2000人に対し、インターネットで実施。回答者の内訳は女子が964人、男子が964人、その他は38人、「答えたくない」は34人だった。

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