家計厳しくてもサッカー続けて 元ブラジル代表が奨学金

 経済的な理由によってサッカーを続けられない子どもたちを減らそうと、元サッカーブラジル代表のエジミウソン・モラエス氏が設立したエジミウソン財団は5月4日、日本をはじめとするアジア地域の拠点となる「エジミウソン・ファンズ・アジア」で、サッカークラブに所属し、家計が厳しい子どもを支援する給付型奨学金を始めると発表した。現在、クラウドファンディングも実施している。

 現役時代からエジミウソン氏は、子どもの貧困問題から、教育環境の改善に取り組みたいという思いを抱き、2005年に同財団を設立。昨年秋には、アジアでも同様の活動を広げるため、「エジミウソン・ファンズ・アジア」を開設した。

 エジミウソン氏は、「エジミウソン・ファンズ・アジア」の代表理事である林善徹氏とブラジルの高校でチームメートだったことがあり、当時、父親の仕事の事情でサッカーをやめて働くかもしれないことをエジミウソン氏が林氏に打ち明けたところ、林氏は実家から送られた仕送りの中から300ドルを手渡し、エジミウソン氏がサッカーを続けられたというエピソードがある。また、02年の日韓ワールドカップではブラジル代表メンバーとして活躍し、優勝に貢献するなど、日本との縁も深い。

 同財団では、活動への支援や寄付を募り、各地で子ども向けサッカークリニックの開催や返済する必要のない給付型奨学金の事業を展開する予定で、8月2日までクラウドファンディングも実施している。奨学金では、同財団と提携しているサッカークラブに所属している、申請時点で18歳以下の子どもを対象に10万円を給付。これによって、経済的な理由でサッカーを続けられない子どもを少しでも減らしたいとしている。

子どもたちを支援する活動への思いを語るエジミウソン氏(YouTubeで取材)

 5月4日に、都内の小学校で子どもたちとのサッカー教室を開催した後に行った記者会見で、エジミウソン氏は「世界中を回り、子どもたちが置かれているいろいろな環境を見てきた。目標や夢を持てる子どもも少なく、教育に対してちゃんと取り組まないといけない。そういう思いでこの財団を設立した。この活動を通して、アジアでも経済的な支援をしながら、子どもたちをサポートすることに取り組んでいきたい」と強調。「(新型コロナウイルスによる)パンデミックで、日本でも保護者が経済的に苦労し、チャレンジする機会が失われてしまった子どもが増えている。そんなときだからこそ、できることをしたい」と思いを語った。

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