子供のネット利用、低年齢化・長時間化対策へ 内閣府

 内閣府の「青少年インターネット環境の整備等に関する検討会」は5月10日、第52回会合で、各省庁での取り組みや直近の実態調査の結果を踏まえ、インターネット利用の低年齢化や長時間化などへの対策を議論していく方針を示した。委員からは、小学生でもオンラインゲームなどでトラブルが起きているとして、低年齢層の適切な利用に向けた対策に、より力を入れていく必要があるとの声が上がった。

 内閣府は青少年インターネット環境整備法(2009年施行、18年改正法施行)に基づき、昨年6月に「青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本的な計画(第5次)」を策定。子供を危険なサイトやアプリから守るフィルタリングの利用率向上や、保護者による適切な監視・制限(ペアレンタル・コントロール)の推進が同計画の柱となっている。

 今回の会合では各省庁の担当者が、同計画に沿った広報・啓発活動や実態調査、事業者への支援などの取り組みを報告したほか、内閣府から今年3月に公表された「令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査」の結果が示された。これに対し、委員からはインターネット利用の低年齢化や、GIGAスクール構想に伴う環境の変化などについての意見が相次いだ。

低年齢層のインターネット利用率

 竹内和雄委員(兵庫県立大学環境人間学部准教授)は内閣府の調査で、2歳児のインターネット利用率が62.6%と半数を上回るなど、インターネットの利用が急激に低年齢化していることを指摘。小学生でもオンラインゲームなどでトラブルが起きており「今や、リテラシーを問わなければならないのは中学生や小学生」と強調した。

 桝田佳江委員(東京都板橋区立舟渡小学校校長)も「低年齢化の指摘はもっとも。現在の小中学校では日頃から情報モラルの指導を細かくしているところもあり、(総務省がインターネット・リテラシーの実態調査を行っている)高校生だけでなく、中学生などでも調査してはどうか」と応じた。

 利用の長時間化については、上沼紫野委員(弁護士・安心ネットづくり促進協議会幹事)が「いろいろなものが全てインターネットにつながる現在では、利用時間がどんどん長くなるのは当然のことで、インターネットを使って何をしているかをより重視していく必要がある」と述べた。

 さらに中川一史座長代理(放送大学教授)は「GIGAスクール構想が進む中で、課題になっているのが端末の持ち帰り。教員の目が届く範囲を超えるため、児童生徒本人のセルフ・コントロールが非常に重要になっている」と述べ、環境整備とインターネット・リテラシーの習得に、一体的に取り組んでいく必要性を指摘した。

 こうした意見も踏まえ検討会は、フィルタリング利用率向上などの有害情報対策とともに、低年齢層の適切な利用に向けた対策、長時間利用への対策などを検討の視点に盛り込む方針を確認。来年秋までに議論を進め、来年冬からは3年おきの見直しが義務付けられている、第6次基本計画への提言報告書の取りまとめに入る。

あなたへのお薦め

 
特集