教育振興基本計画の進捗報告 中教審部会、指標改善へ意見も

 次期教育振興基本計画の策定に向けて議論している中教審部会は5月13日、第2回会合を開き、現行の第3期計画の振り返りを行った。第3期計画に盛り込まれた21の目標のうち、「確かな学力の育成」や「ICT利活用のための基盤の整備」といった項目では大きな改善が確認される一方、「家庭・地域の教育力の向上」など停滞が目立つ項目もあった。委員からはこうした状況を踏まえ、次期計画の指標の在り方に向けた意見が寄せられた。

 文科省が公表した進捗(しんちょく)状況によれば、「確かな学力の育成」では「OECDのPISA調査などにおいて世界トップレベルの水準を維持している」「2021年度全国学力・学習状況調査では新型コロナウイルスの感染拡大前と比べ、算数・数学は若干学力が向上している」などの成果が示された。また「ICT利活用のための基盤の整備」ではGIGAスクール構想の進展により、「児童生徒1人当たりの学習者用コンピューター数が大幅に改善」などと評価した。

初中教育に関連する主な目標と進捗状況

 委員からはこうした成果指標に関する意見が多く寄せられた。堀田龍也委員(東北大学大学院情報科学研究科教授、東京学芸大学大学院教育学研究科教授)は「今まで端末の導入率など物量を評価していたが、情報が上手に取れているか、(利活用の)質が向上しているかということをうまく指標化していく必要がある」と指摘した。

 また今村久美委員(認定NPO法人カタリバ代表理事)は「目標が(21項目と)多いが、この中で例えば『家庭の教育力』など、文科行政から外し、こども家庭庁などに移せるものはないか。現場の教員や教育委員会のスタッフの働きやすさを考えると、どれを外すかという議論も必要ではないか」と問題提起した。

 第4期計画の諮問では「ウェルビーイング」や「教育DX(デジタル・トランスフォーメーション)」などの観点が盛り込まれていることから、同部会では今後、こうしたテーマを集中的に議論する場を設け、その目標や政策指標について検討するとしている。

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