全日中新会長に平井邦明校長 働き方改革など抱負語る

 第73回全日本中学校長会(全日中)のウェブ総会が5月18日、開催され、新会長に東京都台東区立忍岡中学校の平井邦明校長が選出された。新型コロナウイルスの感染対策のため、2020年、21年と同じく東京都港区の全日中会館と、全国196人の校長をオンラインでつなぐ形で実施した。平井新会長は就任のあいさつの中で、今後の重要課題の一つに「学び続ける教員の実現と教職の魅力の向上」を挙げ、その実現のための働き方改革など環境整備に取り組んでいく姿勢を示した。

就任のあいさつをする平井新会長(東京都台東区立忍岡中学校校長)

 就任のあいさつに立った平井新会長は、教員免許更新制に代わる新たな研修制度に触れ、「教員自身が望んだ研修を確実に受け、自己研鑽(けんさん)に励んだりすることができる環境が整備されなくては意味がない。新型コロナウイルスの感染拡大への対応に追われ、働き方改革のスピードが落ちているようにも感じる。全国の校長と課題を共有し、対応策についての情報交換などを通じて、環境整備を推し進めていくことができればと考えている。この環境整備が教職の魅力向上につながる」と述べた。

 また日本若者協議会が教員志望者に対して行った調査で、長時間労働や過酷な労働環境、部活動への対応が、教職を敬遠する要因として指摘されたことを踏まえ、「子どものためという思いの積み重ねが今の学校現場を作り上げてきたことは事実だし、ある意味、美徳でもあった。しかし、就職先を選ぶ際の重要な要素がワーク・ライフ・バランスであることを踏まえ、全国の校長と共にさらなる働き方改革に取り組み、現在検討が進められている運動部活動の地域移行などについても円滑な移行につなげるべく、全国の中学校長の総意として、行政機関に意見を述べてまいりたい」と力を込めた。

 前会長の東京都板橋区立中台中学校の宮澤一則校長は退任にあたり、コロナ禍での教育活動、新たな教員研修制度、部活動の地域移行など直近の課題に触れ、「それぞれの自治体により実態は異なっているが、地域格差があっては絶対にいけない。全国の校長の熱い気持ちや、知恵を結集することが必要」と呼び掛けた。

 決議には▽現在の学校教育課題に即した研修を充実し、教職員の資質・能力の向上と使命感の高揚に努める▽「教科書無償給与制度」「義務教育費国庫負担制度」および「人材確保法」の堅持を要請し、教育水準の維持向上を期する▽学校が担うべき業務の明確化・適正化をはじめ、学校の組織運営体制の見直し、教職員の意識改革などにより「学校における働き方改革」を推進し、新しい時代に求められる学校づくりに向けリーダーシップを発揮する――など7項目が盛り込まれた。

 議案の採決はZoomの「挙手」機能を利用して行われ、役員や予算など9議案は全て承認された。

あなたへのお薦め

 
特集