こども家庭庁に「民間人材を積極登用」 岸田首相

 子供政策の総合的な司令塔となる「こども家庭庁」設置法案は5月18日、参院本会議で審議入りし、岸田文雄首相が出席して法案の趣旨説明と質疑が行われた。岸田首相は「自治体との人事交流を推進し、民間人材を登用することでその経験や視点を生かしていきたい」と述べ、こども家庭庁の組織作りには積極的に中央省庁以外の外部人材も活用していく方針を明らかにした。同法案は17日に衆院を通過。法案が成立すると、こども家庭庁は来年4月に発足する予定となっている。

こども家庭庁法案の参院審議に出席した岸田首相(前列右)と野田担当相(同左)(参議院インターネット審議中継より)

 質疑の前に野田聖子こども政策担当相から法案の趣旨説明が行われた。野田担当相はこども家庭庁の設置目的を「子供政策をわが国社会の真ん中に据え、子供を取り巻くあらゆる環境を視野に入れ、子供を誰一人取り残さず、健やかな成長を社会全体で後押ししていくため、強い司令塔機能を有し、子供の最善の利益を第一に考え、常に子供の視点に立った政策を推進するもの」と説明。

 引き続き質疑に入り、自見英子議員(自民)からこども家庭庁の人事戦略を問われた岸田首相は「子供施策の実施は地方自治体やNPOなどの現場を中心に担われており、こども家庭庁において、地方自治体との連携強化や、NPOなどとの積極的な対話、連携、協働を進めることにしている」と説明。

 その上で「自治体との人事交流の推進や民間人材の登用を積極的に行うなど、こども家庭庁に外部人材を迎え入れ、政策立案に関わってもらうことにより、その経験や視点を生かしていきたいと考えている。こども家庭庁の下、各地の現場の視点も取り入れつつ、子供真ん中社会の実現に向けて取り組んでいく」と外部人材の積極登用を明言した。

 野田担当相もこれに関連し、「こども家庭庁は、司令塔機能および政策立案機能を強化するとともに、就学前の全ての子供の育ちや子供の居場所づくりに関する施策など、これまで省庁間制度間のはざまに陥った課題や新規の政策課題へ対応することとしており、民間の方々や地方自治体の職員を政策スタッフとして採用することを含め、内部部局で定員300人を上回る体制を目指し、人員体制や専門性の強化に取り組んでいきたい」と述べた。矢田稚子議員(国民民主)の質問に答えた。

 また岸田首相は「教育や保育の現場で性犯罪歴の証明を求める日本版DBSについては、文科省、厚労省、法務省など多くの省庁が関係し、いわゆる縦割り行政の中でなかなか進まなかったと認識しているが、子供の安全安心の確保のための重要な施策と考えており、今後はこども家庭庁が主導し、必要な検討をしっかりと進め、できるだけ速やかに導入できるよう努める」と日本版DBS導入に強い意欲を示した。高木佳保里議員(日本維新の会)の質問に答えた。

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