中2英語でAIを活用した発音評価アプリ導入 京丹後市

 京都府京丹後市教委はこのほど、市内全6中学校の2年生(441人)のタブレット端末に、英語力向上アプリの「ELSA Speak」を導入した。同市では一定の単語力・構文力が育まれる中学2年生に同アプリを導入することで、発音とスピーキング能力を中心とした英語力の向上を図っていくとしている。また、学校での学習時だけでなく、タブレット端末を持ち帰り、家庭学習でも活用していく。

 同アプリはグーグルのAI投資部門のサポートを受けて開発された独自AI音声認識技術を有する、英語の発音とスピーキングに特化したもの。音、単語、文章レベルで発音をAIが分析、自動評価し、発音の改善につなげたり、教科書やウェブニュースなどの文字を取り込んで発音を確認したりすることもできる。また、苦手な発音をAIが分析し、AIが作成する個別カリキュラムにより、短期間でスピーキング力を向上させることが期待されている。

 世界101カ国、4000万人に利用されており、英検やTOEFLのスピーキング対策をはじめ、京都大学、ライス大学(米国)など世界中の教育機関で採用されている。公立中学校での導入は、国内初となる。

 導入した経緯について、同市教委の戸田美保主任兼指導主事は「コミュニケーションを大事にした英語の授業においては、生徒のスピーキング力が必要になってくる。発音を向上させ、スピーキングの自信をつけることで、英会話の機会をさらに増やしたい」と説明する。

 また、例えば音読などに関しても、これまでは一人一人の伸びや変容をチェックしづらいという課題があった。生徒自身も自分の伸びが分からなかったため、自信が持てずにいたという。「このアプリは、一人一人にチューターが付くようなイメージ。ピンポイントで褒めたり、苦手分野を学び直したりできるようになる。教員側も生徒の課題を把握しやすくなり、個別最適な学びが実現できる」と話す。

 中学2年生に導入したことについては、「1年生で基本的なことを学び、2年生になると表現の幅が広がってくる。生徒たちが『もっと話せるようになりたい』となった時に、このアプリがあればよいのではないかと考えた。2年生のうちにスピーキングに自信が持てれば、3年生では自分で表現できるようになる」と戸田主任兼指導主事は展望を語る。

授業での活用も始まっている(京都府京丹後市教委提供)

 同アプリは4月の下旬に導入されており、早速、5月の連休中はタブレット端末を持ち帰り、積極的に活用している学校もあった。連休明けからは、各校において授業での活用も始まっている。戸田主任兼指導主事は「ICTを活用することで、地方でも都会に劣らない英語教育が可能になる。今後はアプリを使いながら授業改善につなげていきたい」と話す。

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