校務の情報化で論点整理に向け議論 文科省の有識者会議

 文科省の「GIGAスクール構想の下での校務の情報化の在り方に関する専門家会議」は5月24日、第4回会合を開き、論点整理に向けた検討に着手した。文科省は、短期的な目標と中期的・段階的な方向性の双方を示すこととし、短期的には、教職員の負担軽減の観点からクラウドサービスの活用を検討することなど、中期的・段階的には1人1台端末により得られた学習系データと校務系データの連携を目指すことなどを提案した。

オンラインで行われた第4回会合

 今回の会合で文科省から示された、論点整理に向けた検討資料では、短期的な目標として「学校の教職員のみならず、教育委員会職員や保護者などの負担軽減も目指すことが望ましいのではないか」という考え方のもと、校務の情報化や保護者との連絡の効率化のためにクラウドサービスを検討すること、既存の校務支援システムで処理すべき校務と、汎用(はんよう)的クラウドサービスを活用すれば足りる校務を分けて考えることなどが示された。

 また中期的・段階的に目指す方向性としては、教職員の負担軽減やデータ連携による教育の質の向上などのため、「1人1台端末により得られた学習系データと校務系データの連携を進めるべきではないか」と提案。また「ネットワーク分離によるセキュリティー確保から、アクセス制御によるセキュリティーの確保への転換を目指すとともに、校務支援などのクラウド化を進める」という点も盛り込んだ。

 委員からは「短期的には各教委がセキュリティーポリシーを作る必要があるが、長期的には安全に情報を扱うための一定のルールを国が示す必要が出てくるのでは」「校務の情報化の必要性をより強調し、予算獲得の根拠を示す必要がある」「クラウドサービスの活用が、大規模災害や感染症など緊急時の業務の継続性確保に役立つということを強調すべきでは」「具体的な校務での活用イメージも含めて伝えていくことが重要では」といったさまざまな意見が出された。

 堀田龍也座長(東北大学大学院情報科学研究科教授、東京学芸大学大学院教育学研究科教授)は「こんなふうに校務の情報化が進むとよい、という仕事の仕方のイメージや、目指すべきグッドプラクティスを私たちが見せていくことが大事で、それを実現するための障壁を一つ一つ片付けていく、ということだと思う」と応じた。

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