教育データ利活用、学校向け留意事項を整理へ 有識者会議

 文科省の「教育データの利活用に関する有識者会議」は5月31日、第9回会合を開き、その中で安全・安心な利活用のための留意事項について、文科省が整理案を報告した。2023年度春ごろに改正個人情報保護法が施行されることを踏まえ、それまでに学校や教委向けに示すことを目指す。文科省の担当者は「学校現場から、どのようなデータを使っていいのかという具体的な疑問や不安が出ている」として、そうした声に応える形で論点整理を進めていく考えを示した。

 文科省が示した留意事項の整理案では、改正個人情報保護法を踏まえ、学校教育分野に関連する留意点を中心に記載するが、同時に「進学や就職の際に本人が不利益を被らないようにする」などの課題についても盛り込むことを検討する。また、新たな論点が生じることを想定して、定期的に更新する。

 また整理の仕方として「個人情報やプライバシーの保護などの留意点について、ポイントごとに記載する」「学校などにおいて、実際に課題となりそうな個人情報やプライバシーの保護その他の論点について、Q&A方式で解説する」といったイメージを示した。

 一方、学校の情報を福祉部局や保健部局と連携させるなど、同じ自治体内の複数分野にまたがる情報連携の際の個人情報の取り扱いについては、個人情報保護委員会やデジタル庁などと連携した検討が必要だとして、今回の留意事項には盛り込まない方針。

 堀田龍也座長(東北大学大学院情報科学研究科教授)は「今回の留意点は、あくまで教育データの利活用をしっかりと行って、教育をよりよいものにするために作る。ややもすると世論では『心配だ、やめた方がいい』という意見がどうしても大きくなるが、健全な用い方をする制度やガイドを作ろうとしているということだ」と説明した。

 改正個人情報保護法では、個人情報保護法、行政機関個人情報保護法、独立行政法人等個人情報保護法の3本の法律を1本の法律(個人情報保護法)に統合するとともに、自治体の個人情報保護制度についても、統合後の法律で全国的な共通ルールを規定し、全体の所管を個人情報保護委員会に一元化する。

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