いじめ・不登校対応の調整役 市長部局の支援室設置、堺市

 いじめや不登校などの子どもが抱えている問題への対応を強化するため、堺市の永藤英機市長は6月2日に臨時記者会見を開き、教育委員会とは別に、新たに市長部局の組織として「いじめ不登校対策支援室」を設置すると発表した。学校や教育委員会が十分に対応できていない事案に対し、関係機関や弁護士とも連携しながら調整する役割を担う。

いじめ不登校対策支援室の設置について記者会見で説明する永藤市長(中央、YouTubeで取材)

 日渡円教育長と共に記者会見に臨んだ永藤市長は、いじめや不登校などへの対応について▽発見・対応までに時間がかかる場合がある▽当事者間で解決が困難なときに調整する機関がない▽子どもや保護者のための幅広い相談窓口が必要――といった課題があると指摘。

 「長期間に及ぶ案件だと、教育委員会・学校と保護者との信頼関係が損なわれていて、半ば手詰まりとも言える状況になっている。教育委員会は対応に苦慮し、一方で当事者の子どもは大変な状況で過ごさなくてはいけない。この調整をする機能は喫緊の課題だと感じている」と問題意識を説明し、市内の子どもたちの健全育成の視点から、支援室を市長部局として設置することで、市全体でいじめや不登校などの課題に取り組んでいく姿勢を示した。

 一方で永藤市長は「学校に関わることならば、その学校をまずは信頼していただきたい。現場で関わっている教職員の皆さんは熱い思いを持って子どもに接している方が多い。ただ保護者の方も、学校に不満がある場合、もしくは教育委員会に連絡をしても対応がなかなか進まない場合に、そこで行き詰まってしまう。なかなか学校に言っても教育委員会に言っても動かない、解決しないというところで止まってしまう。そこで、さらに違う窓口を設けることによって、問題の解決の糸口を見いだそうと考えている」とも述べ、いじめ・不登校で最初に対応するのはあくまでも学校や教育委員会である点を強調した。

 支援室には電話による相談窓口を設置し、いじめや不登校などについて、市立小中学校や教育委員会に相談しても改善がみられない事案などを中心に受け付ける。受け付けた事案について関係機関や弁護士とも連携しながら、学校や教育委員会をサポートし、事案の改善・解決に向けたフォローアップも行う。支援室は7月1日に子ども青少年局・子ども青少年育成部の中に設置される予定で、指導主事や社会福祉職などの専門職を含む5人程度の人員体制でスタートする。

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