都道府県教委をサポート 高校魅力化に向けた伴走事業がスタート

 (一財)地域・教育魅力化プラットフォームはこのほど、これまで全国の高校魅力化事業で培った知見と、専門家ネットワークを活用し、都道府県教育委員会への「高校魅力化伴走事業」を開始すると発表した。現地伴走を行う「高校魅力化アドバイザー」とオンライン伴走を行う「専門アドバイザー」によるチーム型の伴走で、それぞれの課題や戦略をもとに、各都道府県らしい高校魅力化の実現に向けてサポートしていく。

 今年度から高校の学習指導要領の改訂や、「新時代に対応した高等学校教育に関する制度改正」をもとに、高校教育改革が本格化。新学習指導要領では持続可能な社会の創り手となる資質・能力を育むことが求められており、その達成には地域・社会と高校が協働し、魅力ある教育環境を構築することが重要とされている。

 地域・教育魅力化プラットフォームの担当者は「現場からは高校魅力化について、『何をどこから、どのように進めていけばよいのか、効果的な実現のプロセスが分からない』という声が上がっている。また、全国の好事例の情報が少なく、ビジョン・施策立案から実行まで高校や都道府県担当者に助言や伴走ができる人がいないと言った声も多い」と現状について説明する。

オンライン伴走を行う「専門アドバイザー」(5月31日現在、地域・教育魅力化プラットフォーム提供)

 高校教育改革は、現状や向かう目的は都道府県ごとに異なっており、今回の伴走事業は各都道府県教委の現状の課題や戦略をヒアリングし、目標を共有した上で各都道府県らしい魅力化の実現に向けて共に伴走する。具体的には▽高校と地域をつなぐコーディネーターの配置▽高校と地域の協働体制の構築▽PDCAサイクルの確立に向けた高校魅力化の評価システムの導入━━などを上げ、現地伴走を行う「高校魅力化アドバイザー」、オンライン伴走を行う「事務局」「専門アドバイザー」によるチーム型の伴走を行っていく。

 「高校魅力化アドバイザー」は、過去に高校魅力化に関係する業務経験のある人材が担当する。都道府県教委と方針や取り組み内容を議論し、市町村・高校側とコミュニケーションをとる場面でもサポートする。担当者は「教委との関係構築や業務伴走が可能な人材がアドバイザーに就任している。市町村・高校それぞれの機運を高めるためのワークショップの設計や、アンケート、高校魅力化評価システムを活用した現状調査などを行っていく」としている。オンライン伴走については、現地で把握した課題に対して、全国の高校魅力化に関する事例や知見を基に、課題解決の方針を共同検討していく。同事業は、すでに高知県、佐賀県、群馬県の3県でスタートしている。

 また、同事業開始に合わせて、都道府県教委に限定した高校魅力化の情報交換を行うフォーラムを月1回程度、定期開催していく予定。情報提供だけでなく、意見交換を行いながら、各都道府県の高校魅力化に関する問題点や好事例の共有、発展的解決に向けた議論を実施していく。第1回目は6月28日に予定されており、講師に鈴木寛東大・慶大教授、田中義恭文科省初等中等教育局参事官を迎え、「令和時代の高等学校教育改革の新しい潮流~高等学校の特色化・魅力化、普通科改革に向けて~」をテーマにオンラインで開催される。

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