LGBTQ+当事者の声を紹介する冊子 教員らに配布、足立区

 LGBTQ+(性的少数者)の権利を啓発する「プライド月間」にちなみ、東京都足立区は6月9日までに、当事者や保護者、教員へのインタビューからLGBTQ+について学ぶ冊子『あなたの身近にも。LGBTを知る本』を作成した。区立小中学校の全教員に配布するなどし、LGBTQ+の児童生徒への配慮や理解を呼び掛けている。

今回制作された『あなたの身近にも。LGBTを知る本』(東京都足立区提供)

 戸籍上の性別にとらわれずにお互いを人生のパートナーとして、家族として、生活を共にすると約束した人同士が届け出る「パートナーシップ宣誓」を公的機関として受領する「パートナーシップ・ファミリーシップ制度」を設けている足立区では、昨年度に23組がこの宣誓を行った。5月からはパートナー宣誓者の条件を緩和したり、ファミリーシップ宣誓の対象に子だけでなく親も含めたりするなど、宣誓対象を拡大。区全体で多様な性を認め合う地域社会の実現に取り組んでいる。

 今回制作された冊子はその一環で、足立区にゆかりのある当事者や親、教員に直接インタビュー。例えばトランスジェンダーの当事者からの、中学校の制服を着るために毎朝2時間近く、「今日も着るからな」と強く自分に言い聞かせないと着られなかったというエピソードや、中学校の教員からの、カミングアウトする生徒がいたことで、LGBTQ+の生徒がいる可能性を常に意識して指導するようになったという声が紹介されている。

 足立区ではこの冊子を区立小中学校の全ての教員、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーに配布し、区内の保育所や幼稚園、認定こども園、児童館、高校、大学などにも置くことにしている。

 冊子を作成した足立区地域のちから推進部の担当者は「当事者に話を聞くと、やはり学校現場での困りごとが多く、学校の先生にも自分事として考えてもらえたらと、教員へのインタビューを載せることにした。区教委でもLGBTQ+に関するマニュアルを作っているが、LGBTQ+の基礎的なことを知るためのものとして目を通してもらえれば」と話している。

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