AV出演被害など注意喚起 人権教育白書、「18歳成年」で

 文科省と法務省が6月7日に国会に報告した2021年度の「人権教育及び人権啓発施策」(人権教育・啓発白書)では、今年4月の成年年齢引き下げに伴う若年層の性暴力被害を取り上げた。18・19歳が未成年者取消権の対象とならなくなることから「アダルトビデオ(AV)出演被害など若年層の性暴力被害が拡大することが懸念される」として、注意を促した。

 白書では、今年3月に関係府省対策会議でAV出演被害に関わる緊急対策パッケージを取りまとめたことを報告。法務省の人権擁護機関では、AV出演被害をはじめとする消費者トラブルの相談に対して助言を行うほか、文科省では卒業直前の高校生に向けた「生命(いのち)の安全教育」の啓発資料に、身近な被害実態や被害防止のポイント、被害に遭った場合の対策、相談先などを記載していることを紹介した。

 また昨年より、入学・進学時期である4月を「若年層の性暴力被害予防月間」とし、AV出演被害やJKビジネスなどの問題のさらなる啓発のほか、食べ物や飲み物に薬物を混入されて性暴力の被害に遭う「レイプドラッグ」、セクシュアルハラスメントや痴漢など、若年層のさまざまな性暴力被害について、その予防や相談先の周知、周りからの声掛けの必要性などに関する啓発を行ったことなどを記載した。

 白書では他にも、子供や若者の人権問題に関連して「学校における人権教育の充実」「いじめ・暴力行為などに対する取り組みの推進」「共生社会の実現に向けた取り組みの推進」などを盛り込んだ。また法務省の人権擁護機関が実施する「全国中学生人権作文コンテスト」を特集として取り上げ、参加した中学生の「現代を取り巻く人権問題を自分の問題としてしっかりと認識した上で、将来に向かって前向きに思考する姿」を評価した。

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