「情報Ⅰ」のCBT活用検討で 大学入試センターが報告書

 大学入試センターは6月14日、大学入試において「情報Ⅰ」をCBT(コンピューター使用型調査、Computer Based Testing)で出題した場合の、技術的な課題に関する調査研究報告書を公表した。プログラミングをどのようにCBTで問うかや、IRT(項目反応理論)による大学入試を想定した試験問題蓄積・管理システムの課題などを検討。大学入学共通テストのような大規模な試験をCBTで行う際のシステム構築のイメージを示した。

共通テストのような大規模試験でのCBTシステムのイメージ

 2025年に実施される共通テストから出題される「情報Ⅰ」については、当初、国はCBTで行う方針を掲げていたが、受験環境や技術的な課題などから、従来からの紙によるテストで行われることになっている。しかし、大学入試センターでは21年度まで、共通テストの「情報Ⅰ」でのCBTの活用に関して調査研究を進めており、今回の報告書はその成果を整理したものとなる。

 報告書は3章と付録で構成され、1章では先行事例を踏まえ、プログラミングの力を問う問題の在り方について検討。ドラッグ&ドロップで選択肢を選び、プログラムを適切に並べ替える短冊型問題や、完成度が低いプログラミングの修正・実行を試行錯誤していくプロセスをみるプログラム実行型問題などについて、その特徴や利点を分析している。

 2章では、出題する全ての問題に対して同じ尺度で難易度を設定することで、異なる試験問題でも到達レベルを客観的に測定できるといった利点がある項目反応理論(IRT)を「情報Ⅰ」のCBT活用で導入することを想定し、その場合に必要となる試験問題の蓄積や管理の課題を検証。課題として、共通テストの問題作成方針に沿った試験問題の大量作成が必要であり、問題作成の人材を含めた新たな体制を構築する必要があることなどを指摘した。

 3章では、共通テストのような大規模なテストにおけるCBTシステムの開発について、引き続き調査研究を進めていく必要性を強調。CBTで試験を実施する場合は、問題作成や出題・解答だけでなく、出願や採点、成績提供などの全てのプロセスをデジタル化した方が、円滑な試験実施が可能となり、導入のメリットも大きくなるとし、システムが巨大なものとなることから、開発の進め方を入念に検討すべきだとした。

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