リスク踏まえた学校施設の水害対策を推進 検討会が中間報告

 全国各地で起きている豪雨被害に対応するため、学校施設の水害対策を協議している文科省の「学校施設等の防災・減災対策の推進に関する調査研究協力者会議」がまとめた中間報告が6月16日までに、公表された。学校施設の水害対策の基本的な視点と、検討の枠組みについて提言している。

豪雨や台風、地震により公立学校においても物的被害がでている(中間報告より)

 近年の激甚化、頻発化する豪雨などの水害では、学校施設でも大きな被害が発生している。また、2021年度の流域治水関連法の制定により、学校施設においても水害に対する被害低減の取り組みを進める必要がある。その一方で、21年に行われた「浸水想定区域・土砂災害警戒区域に立地する学校に関する調査」では、浸水想定地域に立地し、要配慮者利用施設として位置付けられた公立学校のうち、学校施設内への浸水対策を実施しているのは15%ほどであることが明らかになった。これを受けて、同会議では学校施設の水害対策の基本的な考え方について取りまとめた。

 学校施設の水害対策の基本的な視点では、第一に果たすべき役割として、緊急時の児童生徒の安全確保と学校教育活動の早期再開を掲げた。さらに災害時には避難所となるなど、地域防災上の役割にも留意して水害対策を検討するよう示した。

 また、想定最大規模の浸水想定だけを対象とするのではなく、10年に1回、30年に1回など、より発生確率の高い浸水想定にも着目し、事前避難などのソフト面と施設整備によるハード面の両面から水害対策を検討し、実施することを求めた。

 一方、検討の枠組みでは、想定される浸水の頻度や深さなどから、域内の学校施設の水害対策の方向性や優先度を検討するよう要請。また、安全確保や学校教育活動の早期再開など、対策目標ごとに多段階に対象とする浸水の深さを設定し、個々の学校施設の対策内容を検討することとした。

 今後、各学校設置者には中間報告を参考に学校施設の水害対策に取り組むよう通知する。また、今年度末を予定している最終報告において、学校施設の水害対策を進める際の具体的な対策の手順を示した手引きを策定する。

あなたへのお薦め

 
特集