インターンの評価、採用選考で活用可能に 三省合意を改正

 大学生の就職活動を巡り、政府は6月13日、「就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議」を開き、文科省、厚労省、経産省による「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(三省合意)について、見直すことを決めた。企業が行うインターンシップに参加した学生の評価を採用選考で活用することを可能とする。現在の大学2年生がインターンシップを始める来年夏から適用される。

インターンシップの扱いについて説明する大野東北大学学長

 これまで三省合意では、インターンシップは「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」と定義され、そこで取得した学生情報は企業の広報活動や採用選考活動に使用してはならないとされてきた。

 しかし、経団連と大学関係者で構成される「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」は4月、「産学協働による自律的なキャリア形成の推進」というタイトルの2021年度報告書を公表し、学生のキャリア形成支援に関する産学協働の取り組みを①オープン・カンパニー②キャリア教育③汎用(はんよう)型能力・専門活用型インターンシップ④高度専門型インターンシップ――の4つの類型に整理。一定期間の就業体験を伴う③と④を本来のインターンシップであるとし、こうした一定期間の就業体験を伴うインターンシップに参加した学生の情報を、企業が採用活動に活用することを可能にすることを提言していた。

 これを受けて関係省庁連絡会議では三省合意を改正し、③と④の枠組みで学生が実際の現場で就業体験を行う際に、企業が参加学生の仕事に対する能力を適正に評価し、採用選考の評価材料として取得することができるとした。

 また、これらのインターンシップは、③では5日間以上、④では2週間以上の期間とし、実施期間中の半分を超える日数を職場での就業体験に充てること、就業体験では職場の社員が学生を指導し、インターンシップ終了後に学生に対してフィードバックを行うこと、学業との両立に配慮し、夏休みや冬休みなどの長期休暇期間に実施することなどを要件として定めている。

 これらの改正は現在の大学2年生がインターンシップを始める来年夏から適用される。

 6月14日の国立大学協会の総会後に開かれた記者会見で、産学協議会の共同座長を務めた大野英男東北大学長は「(報告書)ではインターンシップをキャリア形成支援と位置付けたもので、その成果を企業の採用選考で使っていいということだ。(インターンシップが)あくまでも教育の一環であるということは変わっていない」と強調した。

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