経産省の学校教育の変革案 論点整理を検討、今夏に提言

 学びの個別最適化やSTEAM教育、探究学習へのシフトなど、学校教育のトランスフォーメーションを検討している経産省産業構造審議会商務流通情報分科会の教育イノベーション小委員会は6月23日、第3回会合をオンラインで開いた。これまでの論点の整理が提示された。小委員会では今夏にも提言を取りまとめる予定。

「これまでの論点の整理」を踏まえて議論が行われた教育イノベーション小委員会第3回会合(YouTubeで取材)

 小委員会では昨年6月から「学びの自律化・個別最適化」と「学びの探究化・STEAM化」の2つのワーキンググループ(WG)を立ち上げ、議論を重ねてきた。今年からは両WGの議論を小委員会で整理し、そのうちの論点の一部は教育未来創造会議第一次提言などに反映されている。

 この日の会合では、これまでの論点の整理として、提言の構成や盛り込まれる内容が経産省側から提示された。それによると、企業が求める人材のニーズは1980年代以降、創造性や多様な個性・能力、課題設定・解決能力、論理的・批判的思考力などが重視されるようになっているものの、子どもたちの学習環境との間にはいまだにギャップが存在していると指摘。少子高齢化や人口減少による社会の変化に合わせて、学校をどのように組み替えていくかという問題意識を議論の前提として位置付けた。

 その上で、経産省が取り組んできた「未来の教室」プロジェクトやEdTech導入補助金、STEAMライブラリー事業などの取り組みから見えてきた課題を踏まえ、教育DX時代の「未来の教室」に必要なこととして、①「時間・空間」の組み合わせの自由度の向上②「教材」の組み合わせの自由度の向上③「コーチ」(教師・伴走者)の組み合わせの自由度の向上④探究学習などの「ワクワク」の再デザイン⑤就職や高校・大学入試などの「出口」の再デザイン――を階層構造で構築していく必要があり、それらの土台として、既存の学校業務の見直し、使うことを前提としたデジタル環境などの新しい学校組織文化づくりや、従来の学校教育の経費を見直したり、新たな財源・資源を活用できるようにしたりすること、学校を全世代型の学び・生活・仕事の地域拠点としていくことを据えた。

 この論点の整理をさらに具体化・ブラッシュアップするため、会合では「出口」の在り方や学校の新たな財源・資源、多様な人材の活用などの議論がなされた。小委員会では7月に予定している次回会合を経て、今夏にも「未来の教室ビジョン2.0」と題した提言を公表する予定。

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