教員免許状の授与減少続く 2020年度19万6357人

 中教審の「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会で6月27日、2020年度教員免許状授与件数調査の結果が明らかにされ、同年度の各教員免許の総授与件数は19万6357件で、前年より7440件減り20万件を割り込んだことが分かった。16年度から5年連続の減少。各校種で軒並み減少したが、近年増加傾向だった特別支援学校でも減少した。文科省の調査では21年度始業日時点で公立の小中学校2086人、高校217人など各校種で「教師不足」の深刻な実態が明らかになっている。文科省では各種免許状の所有者に対する掘り起こしを行っているが、そもそも免許状の授与数が減少しており、教師不足解消に向けての取り組みの加速が求められている。

校種別普通免許状授与数の推移

 調査結果によると専修、一種、二種の普通免許状の合計は18万7070件で前年度比7392件減少。校種別では▽幼稚園4万4225件(前年度比1928件減)▽小学校2万8187件(同146件減)▽中学校4万4297件(同1712件減)▽高校5万2629件(同2355件減)▽特別支援学校1万2300件(同1094件減)――などだった。特別支援学校は14年に1万件を突破して増加していたが、20年度は減少に転じた。

 普通免許状所持者を採用できない場合に限り、教育職員検定の合格者に授与される臨時免許状の授与件数は、幼稚園230件(同1件減)、小学校3774件(同96件減)、中学校1976件(同34件減)、高校2364件(同67件増)などで、合計9050件で前年度より58件少なくなった。

 都道府県別に臨時免許状の授与件数をみると、多い順に▽福岡698件▽鹿児島643件▽埼玉548件▽広島501件▽栃木479件――と続いた。一方で、▽東京2件▽長野4件▽神奈川8件――だった。

 また教員免許状を持たずに、知識や経験が豊富な社会人が教師として学校教育に関わることのできる特別免許状については、小学校22件(前年16件)、中学校60件(同61件)、高校144件(同138件)などで、各校種ともほぼ前年並みで合計237件(同227件)だった。

 「教師の在り方特別部会」の審議経過報告(素案)には、教師不足の要因として産休取得者数や特別支援学級数の見込み以上の増加によって必要な臨時教員数が見込みより増加したことや、近年の大量退職に伴う採用者数の増加で講師名簿登録者が正規採用され、登録者数が減少したことが挙げられるとした。一方で例えば小学校での採用倍率の低下については、臨時教員や非常勤講師を続けながら採用試験に再チャレンジしてきた層が正規採用され、既卒の受験者が減少していることなどを指摘している。

 免許状のうち特別免許状については、文科省でも今年4月に各都道府県教委に対してその活用を促しているが、素案の中でも専門的な知識・技能を有する者への授与が積極的に行われるよう実態把握に努めるとともに、授与手続きや基準の透明化の検討などを方向性として示している。

 また教員として必要な資質、能力を有すると認められた社会人などに幼稚園や小学校の教員への道を開くために実施している教員資格認定試験を他の校種に広げることや、実務経験を考慮して一部試験の免除を行うなどの制度の見直しに着手することも提言している。

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