教育の充実、保護者との関係活性化を強調 校務の情報化で専門家会議

 文科省の「GIGAスクール構想の下での校務の情報化の在り方に関する専門家会議」は6月28日、第5回会合を開き、議論の取りまとめに向けた論点整理の検討資料の修正を行った。それによると、校務の情報化の意義について、総論で「教職員の負担軽減だけでなく、教育活動の充実や保護者とのコミュニケーションの活性化も強調すべき」という方向性が示された。

オンラインで行われた第5回会合

 修正版では、総論としてほかに「校務の情報化は、今後教職を目指す学生に対しても教育現場が旧態依然としたままでないというメッセージになる」とも指摘。「個人情報保護やコストなど、校務の情報化を推進する上での障害を教委が乗り越える一助となる取りまとめを目指すべき」との方向性も盛り込んだ。

 総論に続く各論では、短期的に目指すべき目標として、教職員の負担軽減やコストダウンの観点からクラウドサービスの積極的な活用を推進すべきとし、校務支援システムのフルクラウド化は有益な手段として検討されるべきとしている。これについては、教職員同士の連携や保護者との連絡・情報交換の効率化の観点からも望ましいとした。またクラウドサービスの利用は、大規模災害や感染症などの緊急時においても業務の継続に役立つとした。

 各論の中期的・段階的に目指すべき方向性としては、ネットワーク分離によるセキュリティー確保と、アクセス制御によるセキュリティーの確保の相違点を明らかにした上で、最終的にはアクセス制御によるセキュリティーの確保につなげていくことが重要としている。さらに、学習系ネットワークと業務系ネットワークを統合することで、教職員が1台の端末で校務・業務を処理できる環境を整備すれば、教職員の負担軽減のみならずコスト面での合理化にもつながるとした。加えて行政系データとの連携も整理が必要であるとしている。その上で、クラウド上での個人情報の取り扱いについて、個人情報の保護に関する制度改正も踏まえた対応の必要性にも触れた。

 そのほか各論では、学習系データと校務系データの連携や、学校段階の移行に伴うデータ連携、校務支援システムの入れ替えに伴う円滑なデータ移行などを想定した標準化の推進と、そのノウハウを示していくことの必要性も指摘した。

 同会議は次回、論点整理を基にした中間まとめ案を議論する予定としている。

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