学校と生涯学習の接続の視点を充実 議論の整理案を検討

 今後の社会教育や学校と地域の連携などの在り方を協議している中教審の生涯学習分科会は6月30日、第119回会合をオンラインで開き、第11期の議論の整理案について検討を行った。前回会合で出た意見を踏まえ、学校教育や学習指導要領の内容が生涯学習と接続し、大人になっても学び続ける学習者の育成につながっている点を加筆。コミュニティ・スクールや地域学校協働活動に子どもたちが関わるなどして、地域社会の担い手としての当事者意識を持って活躍することの重要性を強調するなど、子どもの社会参画の視点も新たに取り入れた。

議論の整理案についてさらに検討を加えた生涯学習分科会第119回会合(YouTubeで取材)

 議論の整理案ではまず、生涯学習・社会教育を巡る現状の課題として、インターネットやSNSの普及によって、真偽の疑わしい情報や悲惨な事件などの情報に市民が当事者として対応せざるを得ない状況が生じているとして、学校教育以外の学びにおいても、情報活用能力の育成が求められており、利用者がセキュリティーを意識して行動することが社会の安全性を高めることになると強調。社会教育においても、こうしたICTスキルやデジタルシティズンシップ教育に関する取り組みを強化していく方向性が示された。

 さらに、現行の学習指導要領では、生涯にわたって能動的に学び続ける力の育成を目指しているとし、学校の教育課程において、どのような資質・能力を身に付けられるようにするのかを明確にしつつ、社会との連携・協働によってそれを実現していく「社会に開かれた教育課程」の実現の重要性を追記。社会教育の場でも、学習指導要領が重視している「主体的・対話的で深い学び」を踏まえ、参加者の興味・関心を基に多様で質の高い学びを実現できるような主体性や相互性を重んじた実践を進めることや、社会教育士による学校の探究活動への支援などを新たに盛り込んだ。

 また、コミュニティ・スクールの推進に関しては、地域学校協働活動推進員の常駐化を含めた配置促進・機能強化、学校運営協議会の運営に関わる支援員の新たな配置などを進めるとともに、子どもたちがコミュニティ・スクールや地域学校協働活動に関わることを通じて、子どもたちを主役にした教育活動を実践していくことが重要だと明記。特に中高生が地域の課題を発見・解決することを通じて、地域の一員として当事者意識を持ち、これからの地域の担い手として活躍することが期待されるとした。

 この日の会合では、文言の修正や追加などが各委員から提案され、これを踏まえて7月に行われる次回会合で、議論の整理案の取りまとめを行う方針で合意した。

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