就職希望の高校生の仕事観を育てる 企業が体験の場提供

 高校生の就職活動が本格化するのを前に、さまざまな企業の実際の仕事を知る機会をつくろうと、高校生向けの就職活動サイトなどを運営するジンジブは今年から、企業の協力の下で高校生が職業体験できるイベント「おしごとフェア」を始めた。このほど都内で開かれた同イベントの会場には19社・団体がブースを設け、約140人の高校生が来場。実際の仕事で使っている道具を手に取ってみたり、仕事の一端を体験できるワークショップに参加したりしながら、働くことへのイメージを膨らませていた。

タイルを貼る作業に挑戦する高校生

 同社ではこれまでも高校生向けの合同企業説明会「ジョブドラフトFes」を全国各地で開催し、高校生の採用を予定している企業と高校生が直接話せる場を設けてきたが、今回新たに始めた「おしごとフェア」は、高卒求人情報の解禁前である6月の段階で、世の中にどんな企業や仕事があるのかや、仕事のやりがい、面白さなどを、卒業後の進路の一つとして就職を考えている高校生に肌で感じてもらい、就職活動へのモチベーションを高めてもらいたいと、体験型イベントとして企画した。

 通信設備の工事などを手掛けるウェバートンのブースでは、生徒らが実際のインターネットのLANケーブルにプラグを取り付ける作業に挑戦。同社の担当者は「高校生からの反響が大きい。最初は『自分にできるかな』と不安でも、やってみて出来上がると自信になるようだ。近年は女性の社員も増えていて、テレワークの普及で仕事の範囲も広がっている」と強調する。

 最新の計測機器などを持ち寄り、興味を示した生徒に実際に手に取ってもらう機会を設けていたのは、セメントに関する設備の改修や新設工事を請け負う星和工業。同社の担当者は「これまで工業高校を中心に求人を出していたがあまり集まらなかった。今回から普通科高校の生徒などにも広く採用の門戸を広げていきたいと考えている。マイナーな仕事かもしれないが、スケールの大きな設備に携われるのが魅力。セメント設備を扱える会社は少ないので、技術の継承者として高校生に来てほしい」と期待を寄せる。

 参加した高校3年生の女子生徒は「まだ進学か就職か迷っているが、今日ここへ来てみて、仕事に対するイメージが広がった。特に社会福祉の団体を見て、職場環境や福利厚生など、働きやすさを大切にしているところがとても印象に残った」と振り返った。同じく高校3年生の男子生徒は「警備会社の警棒や制服を着させてもらったが、その重さに驚いた。企業の方からいろいろな話を聞けて参考になった」と話していた。

 同社では7月11日以降、全国各地で「ジョブドラフトFes」も開催する。

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